保育園「あえて落ちる」人が続出する本質理由

「不承諾通知狙い」は良いのか?悪いのか?

ヨーロッパの先進国では、3歳もしくはそれ以上の育児休業をとれる国も少なくありません。しかし、日本の育休制度は、あくまでも1歳までが原則で、育休延長は保育園に入れなかった場合などの救済策として設けられているに過ぎません。

このことが、実はさまざまな歪みをもたらしています。

勤務先が法定どおりの育休制度だった場合、育休を1年以上とりたい人は、不本意ながら入れそうもない人気園を1園だけ希望して落選するのを祈るという方法をとらざるをえません。それでも内定してしまったら、せっかくの内定を辞退する人もいます。

一方、自治体では公正を期すべく、点数制の入園選考を実施しています。
基準を設けて保育の必要性の緊急度を点数化し、同点の場合は家庭や子どもの状況を総合的に検討して優先順位を決めます。市民の生活に大きな影響を及ぼす決定ですので、自治体職員には膨大な作業に緻密に取り組むことが求められます。

「不承諾通知狙い」で保育園に落ちる人たちがいる

ところが、その中に最初から入園を希望しない申請が混じっていることに戸惑いが広がっているのです。

内定辞退の理由には、親や子どもの病気など、家庭状況の変化に伴うものがあり、やむをえない場合もあります。しかし、東京都世田谷区では、年間最大190件程度の「不承諾通知狙いの申請」が行われていると推計しています。

自治体の事務を巡る問題よりも重いのが、そのために落ちる人がいるという事実です。入園を希望していない人が申請したために、その保育園を希望していた別の申請者が不承諾になってしまったり、希望順位の低い園に回らざるをえなくなったりしている可能性があります。

これらの不利益をなくすために、申請書に「内定を辞退する」などのチェック欄を設ける自治体も増えつつあります。

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