保育園「あえて落ちる」人が続出する本質理由 「不承諾通知狙い」は良いのか?悪いのか?

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それでも「不承諾通知狙い」の申請が悪いかというと、そうとも言えません。

なぜ、2歳までの育休取得が無条件で希望できないのでしょうか。制度が「不承諾通知」を要求しなければ、親も自治体もこんなことに煩わされずに済むはずです。

「育休延長するのは育児休業給付金をもらうためだけじゃないの?」という疑問を抱く人もいますが、実際は育休延長してもほとんどの人が復職しています。

2015年度雇用均等基本調査によれば、育児休業からの復職率は女性で92.8%、男性で99.9%でした。なお、育児休業給付金が拠出されている雇用保険は現在、十分な黒字運営になっています。

仕事と子育てを両立する方法は多様であっていい

理想は、保育園が十分に整備され、育休制度がもっと寛容になって、男女ともに自分たちの希望や仕事の都合、健康状態などに応じて育児休業取得期間を選べることだと思います。

育児休業期間が延びると、キャリアにおける男女格差をますます広げることになるのではないかという懸念は確かにあります。でも、そこは男性の育児休業の普及やワーク・ライフ・バランスの充実により解消していくことが望まれていると考えています。

仕事や子育てについての考え方やバランスの取り方は人それぞれです。両立する方法がもっと多様であっていいはずだと筆者は思います。

普光院 亜紀 「保育園を考える親の会」アドバイザー

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ふこういん あき / Aki Fukoin

早稲田大学第一文学部卒。保育園に子どもを預けて働く親のネットワーク「保育園を考える親の会」顧問・アドバイザー。保育ジャーナリスト。大学講師。著書「後悔しない保育園・こども園の選び方」(ひとなる書房)、「不適切保育はなぜ起こる」(2024年6月20日刊行、岩波新書)ほか多数。

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