保育園「あえて落ちる」人が続出する本質理由 「不承諾通知狙い」は良いのか?悪いのか?
「不承諾通知狙いの入園申請」は全体の申請数から見れば少数です。現在、多くの親たちが、1年間で最も保育園に入りやすいとされる4月を目指して保活をしている実態があります。
その結果、入園事情の厳しい地域では0歳の4月に育休を切り上げて復帰する人も少なくありません。切実な思いをかかえて保活をしている多くの親からは、「不承諾通知狙いの入園申請」の話題は違和感をもって受けとめられたと思います。
その一方で、「働き方改革」が進まない職場への不安もあり、もう少し子育てにゆとりをもちたい、比重をかけたいという思いも強くなってきていることを感じます。
筆者が代表を務める「保育園を考える親の会」で、「いつでも希望する時期に認可保育園に入れるとしたら、育児休業をいつまでとりたいか」とアンケートをとったところ、「1歳半ごろまで」が最も多く36%を占めました。次いで「1歳まで」が27%、「2歳まで」が14%でした。
育休取得期間は徐々に延伸
2015年度雇用均等基本調査の結果をみると、育休取得期間は全体として延びてきています。この育児休業取得期間には産後休暇(8週)を含みませんが、1歳までとった人は「1年未満」のところに含まれます。2015年度は2012年度に比べて「1年未満」が減って「1歳半未満」が増えています。8か月未満の早期復帰も若干増えています。
実態として育児休業の取得期間が延びている背景には、まず、保育園などに入れずにやむなく延長する人が増えていることが挙げられます。同時に、法定以上の育休制度をもつ勤務先で1年以上の育休を選択している人、意図的に「不承諾通知」をもらって育休を延長している人など、自らの希望で長くとる人も含まれていると考えられます。
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