森川亮「会議を10分で終わらせるのは簡単だ」 ムダな会議に時間を強奪されない具体的方法

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会議を長引かせないコツとは?(撮影:今井康一)
仕事時間の無駄と感じられるランキングでつねに上位にいる「会議」や「ミーティング」。参加者の目的がバラバラだったり、情報共有だったり、「無駄」と感じられる原因はさまざまあると思いますが、元LINE社長であり、現在はC Chennel社長の森川亮氏は、「会議は10分でいい」といいます。新刊『すべての仕事は10分で終わる』でも説明しているそのやり方とともに紹介します。

会議をこなすことが仕事だと思っている人がいかに多いことか。特に大企業は社内調整がどうしても増えるので会議を中心に1日が回っているという方も多いでしょう。プレイングマネジャーなどからすれば実務に当てられる時間が確保できずに大変な思いをされている方も多いと思いますし、私も会社員時代はムダな会議に随分時間を強奪されました。

でも会議というものはあくまでも大きなゴールを達成するための手段であって、目的ではないはずです。会議をした結果、何かしらのアウトプットが生まれてはじめて「仕事」になります。

会社の通路から会議室を覗けば、大の大人が高級なスーツを着て、時に難しい顔をしながらいろいろ意見をぶつけ合ったり、ホワイトボードにグチャグチャと何か書いてあったりするので、何かものすごいものを生み出しているかのように見えます。

でもフタを開ければお互いの主張を言い合うだけの堂々巡りの議論だったり、責任のなすりつけ合い、または手柄の取り合いのような社内政治マターで終始していることがよくあります。しかもそれで仕事をした気になってしまう。それは仕事ではまったくありません。

会議の目的は、「意見をまとめて結論を出す」ことです。それに集中しさえすれば、10分で終わらせることも可能です。

会議を10分で終わらせるために

結論からいって、10分で終わらせるのは簡単です。事前に、議題を振っておいてそれについて考えてきてもらい、その場でそれぞれ意見を聞いたり、多数決をとって、それでおしまい。10分程度で終わります。いわれてみれば、簡単なことではないでしょうか。

ここで私が会議を早く終わらせるために意識していることを紹介します。

・10分で終わらせる前提で考える

多くの方は「会議=1時間単位」という固定観念を持っています。ただこれだと、1時間という「箱」にいろいろなアジェンダを突っ込んで、その中の1つでも前に進むことを期待しようといった感覚に陥りやすいのです。わざわざ会議の場で時間を割かなくてもいい情報共有の話が混在してきたり、話し好きのメンバーが30分くらい独演会をしたりと、とてつもないムダが生まれます。アウトプットありきで考えましょう。

次ページその会議で何をしなくてはいけないかを伝えておく
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