寝室の環境を見直せば「睡眠の質」が上がる 「クーラー」の使い方にも工夫が必要
最近、出張でとあるビジネスホテルに泊まったときのことです。そのホテルの窓にはカーテンがなく、障子風の扉がついているだけでした。見た目はとてもおしゃれだったのですが、嫌な予感がしました。
その予感は的中。なんと起床予定時刻よりも1時間半以上早く目が覚めてしまったのです。原因は部屋の明るさでした。目が覚めたときは部屋中明るい状態。昼間ならありがたいですが、睡眠には妨げになります。カーテンがないので目の上に手を置いたり、頭からふとんをかぶったりしながら二度寝しましたが、次に目覚めたときの気分はよくありませんでした。
このほかにもホテルの部屋の空気が乾燥していて、喉に違和感を感じて眠れない、隣の部屋のテレビや話し声がうるさくて眠れないという経験をしたことがある方も多いはず。そもそも環境が変わると眠れなくなるという人もいます。
このように寝室環境は睡眠に大きな影響を及ぼします。そんな寝室に求められるのは、とにかくリラックスできる安全な環境であること。お気に入りの寝具、好きな色などに囲まれ、落ち着ける空間であることはもとより、眠りに影響を及ぼす温度、湿度、光、音、香り、衛生面について考慮されていることが大切です。
夏の冷房は睡眠の前半がおすすめ
寝苦しい夏に向けて最も気になるのは温度と湿度でしょう。洋服を着た状態では、平均して温度26~28℃、湿度50%くらいが目安とされます。これはズバリ空調機、特にエアコンの使い方がカギになります。
夏、寝苦しさを感じる原因は、湿度が高いと汗がかわきにくく、深部体温が下がりにくくなるからです。そのため、睡眠の前半にエアコンが効いた状態にするのが理想的。とはいえタイマーが切れると10分程度で室温が上昇し始めるため、「切タイマー」を3時間に設定しておくと眠り続けやすくなります。
一晩中強めの冷房を入れてしまうと、深部体温が最も下がる明け方に寒さを感じて目が覚めてしまいます。朝も涼しくしておきたいときは、起床時刻の前に「入タイマー」をセットするように工夫しましょう。また直接エアコンの風が体に当たらないよう配慮してください。最近ではバルミューダをはじめとする体に負担をかけにくい、優しい風が送れる扇風機も販売されているので、そういう製品を切タイマーで活用するという手もあります。
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