寝室の環境を見直せば「睡眠の質」が上がる 「クーラー」の使い方にも工夫が必要

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冬は、室温が低めでも、ふとんの中の温度や湿度が保てれば眠りやすくなります。ただし、空気の乾燥には注意してください。自分が思っている以上に空気は乾燥していることがあるので、湿度計の利用をおすすめします。加湿器を使って50%を切らないように心がけると、風邪の予防にもなります。

高齢者がいるご家庭では、寝室だけでなく廊下やトイレなどの温度差をなくす配慮も必要です。急に寒い場所に出ることが心臓疾患や心筋梗塞につながる危険性があるためです。人感センサー付きの暖房器具を使うなどして、できるだけ温度差をなくしましょう。

遮光カーテンで光による早朝覚醒を防止

就寝前の光は眠りを妨げ、起床時の光は覚醒を促すように、寝室の光が眠りに及ぼす影響は絶大です。冒頭の筆者の経験でご紹介したように、日の出の早い夏季はカーテンで遮光しないと早く目が覚めてしまうので注意が必要です。光を通しやすいカーテンを使っている方は、遮光カーテンに交換することで早朝覚醒が改善するかもしれません。

就寝時は、真っ暗よりもうっすらシルエットが見える程度の暖色系の明かりがおすすめです。常夜灯が明るすぎないかチェックしてみましょう。もちろん真っ暗なほうが眠れるという方は、無理して照明を使う必要はありません。

注意したいのは家電製品やデジタル機器のランプです。暗がりで煌々と青いランプを点灯させるものもあります。どうしても邪魔に感じるときは、マスキングテープなどを使って操作に支障が出ない程度に光を抑えてみましょう。

寝室の音は、40デシベル以下(高級車の中や図書館の中、静かな住宅地くらい)が望ましいとされています。これを超えると眠りにくくなったり、途中で目が覚めやすくなり、60デシベルを超えると軽度の睡眠障害が起こるとされているので侮れません。

外から聞こえてくる音を完全にシャットアウトするのは難しいかもしれませんが、厚手のカーテンをすることで、多少軽減できることもあります。

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