人生100年、ニッポンは「ジレンマ大国」になる 日本の若者が「ライフ・シフト」著者を直撃
社会学者・古市憲寿さんと赤木野々花アナウンサーの進行で行われた「ニッポンのジレンマ」の収録会場。ミレニアル世代を中心とした学生・社会人30人が集まった。なかには「半休」を会社に申請して参加した社会人も。
最前列には「論客」として医学部出身のライター・朽木誠一郎さん、女流棋士の香川愛生さん、東京大学などで大学改革や人工知能の研究を行っている田中和哉さんが並ぶ。
人生100年時代という言葉が日本でも流行し始めたことを「とてもうれしく思います」と言うグラットン氏。
「多くの皆様が100歳まで生きられますし、そのための準備をしなくてはなりません。そして積極的でなければいけません。今、決断をしなければならないのです。このコンセプトが日本で受け入れられたことを大変光栄に思います。イギリスはどうかって? EU離脱のことばかり考えていますよ(笑)」
人生100年、それってうれしい?
リンダさんの著書の熱心なファンの一人、岡ひとみさん(外資系コンサルティング会社勤務)は、『ライフ・シフト』にびっしりと付箋を貼って、かなり読み込んだ様子。「今まで読んだ本と全然違う。人生の教科書だ」と語る。そんな岡さんが感じているジレンマとは、「自分が何をしたいのか。それを考えるためにも、リスクを取って新しいことにチャレンジする必要がある。けれど日本の社会はそれを是としてくれないこと」だ。
それを受けて、古市さんもこんなエピソードを明かす。
「講演などで人生100年時代と言うと、結構反応がバラバラなんです。年輩の方などは、これだけ生きてきたのに、まだあと30年も生きなければならないのってネガティブにとらえる人がいるんですよね」
年輩の人ばかりではない。15歳からプロの女流棋士として活躍する香川さんの周囲もそうだ。
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