100年人生は「戦争くらい起きる」と考えよう

島田雅彦が語る「サバイバル能力」とは

100年生きる力につながってゆくものとは?(撮影:梅谷秀司)
「100年時代のライフサイクルは、天災や人災、戦争などの不確定要素を前提として考えたほうがよいでしょう。不測の事態は必ず起きます」
そう語るのは、小説家で法政大学国際文化学部教授の島田雅彦氏だ。
2036年の近未来を舞台とした最新刊『カタストロフ・マニア』(新潮社)では、太陽プラズマの放出、原発のメルトダウン、パンデミック、AIによる専制と人類の淘汰というディストピア化と、人間たちのサバイバル生活が描かれた。
『ライフ・シフト』では、経済、労働、家族などあらゆる面で変化が当たり前となり、既存のモデルが役に立たなくなると示唆されたが、人生100年時代で、人々はどう変わり、どう“生き残る”のか?
島田流“100年サバイバル”を聞いた。

100年で起きる不確定要素を考えよ

『ライフ・シフト』は18万部のベストセラーとなっている(書影をクリックするとアマゾンのページにジャンプします)

100年時代のライフサイクルを考えるうえでは、天災や人災、戦争などの不確定要素も考えたほうがよいという気がしています。

最近上梓した『カタストロフ・マニア』は、文明の滅亡についての考察です。コロナ質量放出、それによる原発の電源喪失とメルトダウン、パンデミック、危機に従ずる形で起きる不平等とサバイバル合戦を描いたのですが、そういう天災や人災による危機的状況……これは現実に十分起きうるものです。

いままでどおり平和で、大量死を招くようなことは起きないという前提で未来を考えるのは、わりとたやすい。でも、たいていの場合、そのとおりにはいかないのですね。不測の事態は必ず起きる。やはり、それを前提に考えたほうがよいでしょう。

そのうえで、サバイバルということを考えるなら、歴史上どういう人が生き残りに有利だったかという事例をひもとくのがヒントになるだろうと考えました。その結果が『カタストロフ・マニア』という作品になっています。

次ページ生き延びるスキルを持っているのは誰?
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT