iPhoneの「バッテリー劣化診断機能」は秀逸だ アップルの大きな利益になる可能性

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ユーザーの批判に応えたもう1つのポイントは、ユーザーが必要に応じてこの管理機能をオフにし、再びピークパフォーマンス機能をONにすることができるようになったことだ。以前の原稿でも触れたが、モバイルデバイスはiPhoneに限らず、省電力性を追求している。つまり、いかにサボるか」を極めることがゴールだ。

そのため、たとえプロセッサーのピークパフォーマンスが制限されても、それを発揮するチャンスは限られており、通常の利用において著しく影響が出るとは考えにくい。

知らないほうがよかった?

それでも、自分のiPhoneが最大の力を発揮できないと思うと、急に愛着が薄れてしまう。今回のiPhoneのバッテリーの状態チェックにも、その傾向が現れているかもしれない。

皆さんは自分のバッテリーの状態を数字で見たとき、どんな感想を持たれただろうか。

前述のように、1年間で10%の劣化は一般的なレベルではあり、その範囲に収まっているユーザーは「上出来」と評価する声も見られる。しかし一般的な傾向と関係なく、自分のiPhoneのバッテリーの状態に劣化があるとわかると、「悲しい」と感想を述べたり「バッテリーを交換したい」と考えるようになる人もいた。

ただ、こうして劣化度合いが数字で具体的に示されることで、「いかにiPhoneのバッテリー劣化を防ぎながら使うか、というノウハウも共有されていくことになるだろう。それぐらい、スマートフォンを使うすべての人々にとって、バッテリーは重要な活力となっているのだ。

バッテリーとパフォーマンスの問題ではアップルの対応は後手に回っている印象を覚える。今回のiOS 11.3による対処は、ユーザーが訴訟を取り下げるだけの効力があるとも考えにくく、今後も訴訟には対処していかなければならないだろう。

その一方で、次のように考えることもできる。

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