すると、どんなに上司のお気に入りであったとしても、形勢は一転。みんな仲良しの理想郷に見せかけたこの世界(※部署)は、
恭順か死か
の恐るべき世界だったのです。
私は恭順を選び、めっちゃヘイコラしていましたが、ストレスがたまる一方です。
この理想郷おじさんは、上への覚えがなぜかよく、その地位は盤石なものかと思われました。しかしそんな中、このおじさんを歯牙にもかけない部下の男性がいました。
ここでは仮に中村さんとしましょう。
華麗にスルーする豪の男、中村さん
彼はイベントには一切参加せず、理不尽につめられても華麗にスルーする豪の男です。なぜなら彼はめちゃくちゃ仕事ができたのです。この理想郷おじさんも仕事ができたといえば仕事ができたのですが、細かいところまで見えないおじさんでした。
しかし、中村さんは非常に細かい男でした。ミスを事前に見抜き、中村さんに仕事を任せれば1000手先まで見える……そんな男だったのです。この理想郷おじさんが理想郷を築けているのも中村さんあってのことと言えたでしょう。それがゆえに中村さんはこの理想郷の治外法権的存在だったのです。
理想卿おじさんは、己の理想郷を築くために長い年月の努力をしてきました。ちょっと努力の方向性は間違っているかもしれませんが、彼はその努力の結晶である自分の部署を自分なりに守ろうとしています。
理想郷おじさんの支配から逃れるには、その理想郷に欠かせない存在になるために圧倒的な実力をつけるしかありません。
しかし、週末イベントには出ないとはいえ、日常的には中村さんは理想郷おじさんにいいように使われている状態です。そんな状態をなぜ中村さんは受け入れているのでしょうか。気になった私は何気なく聞いてみました。
すると中村さんは「今の仕事が嫌いではないから」と答えたのです。
これってちょっと深いなと思ったんですね。
中村さんは理想郷おじさんに振り回されることは、他人に人生をゆだねることと知っていたのかもしれません。だからこそ、自分ができることのベストを尽くし続けて、自分の地位を作り上げていけたのでしょう。
それから数年して、理想郷おじさんは早期リタイアしました。もしかしたらリストラされたのかもしれません。今は中村さんがマネジャーだそうで、もしかしたら中村さんはこれを狙っていたのかもしれませんね。
中村さんはきっと理想郷は作らず、淡々と部下をしごいていくことかと思います。
といったところで今日は失礼します☆
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