息苦しい職場は人の「主体性」を軽視している

それでは生産性も士気も上がらない

元気がある職場と、ない職場の差とは?(写真:xiangtao / PIXTA)

ブームの裏で行われる、現場の「悪あがき」

今、日本の職場が大きく2つに分かれている。元気がある職場と、ない職場だ。

空前の「働き方改革ブーム」のもと、政府も企業もあの手この手を尽くしている。定時退社日設定、有給休暇取得促進、プレミアムフライデー。しかし、どれもイマイチしっくりこない。無理やり労働時間を減らしたところで、仕事の量が減るわけではない。人を増やしてもらえるわけでもない。そのことをよく知っている現場は、次のような「悪あがき」をしがちだ。

・休んだことにして、実際は出社して仕事
・自宅に仕事を持ち帰る(いわゆる「ふろしき残業」)
・管理職(=時間管理対象外)が残務を一手に引き受ける

 

見た目の労働時間はみるみる減る。人事部門と経営者はハッピー。その姿を、現場は鬼のような形相で見つめている構図だ。こんな働き方は長続きしない。経営と社員の信頼関係も悪くなる一方だ。

さすがにこれではいつまでたっても生産性は上がらない。そこに気づいた企業は「働き方改革プロジェクト」なるものを立ち上げる。

現場の部課長をリーダーに据え、現場のメンバーでもって、自分たちの働き方を主体的に変えてもらう。これが狙いだ。人事部門は個々の現場の実態がわからないし、手を出しようがない。だから現場に任せる。この流れは、いたって合理的だ。しかし、ここにまた大きな壁が立ちはだかる。

「働き方改革のリーダーを任されてしまいました……」

リーダーを任された人の表情。これが、とにかく重苦しくて、暗いのである。まるで貧乏くじを引いてしまったかのように、泣きそうな表情で私のところに相談に来る部課長の多いこと。これでは、改革できそうな気がしない。

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