こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。
新年度が始まり、新しい環境で、新しい人に出会ったり、春の陽気と共に気分もやる気もアップして、新しいことに取り組む予定のある方も多いかと思います。
最初が肝心という言葉もありますが、スタートダッシュが失速に結び付くこともあります。今回は、そうならないための秘策をお伝えします。
急に親しくなるのはNG
「出会ったばかりなのに、もう何年も付き合っているような気がする」
「知り合って間もないのにすごく親身に声を掛けてくれて、世の中にはこんなに親切な人がいるのかと心を許してしまう」
会ってすぐに意気投合ということも、あるとは思います。ところが慣れない環境で、心を許せる相手が見つかったことに喜びを感じるのも束の間、大きな落とし穴になりかねないので、要注意です。人との関わり方について、以下のプロセスの特徴を知っておくことが大切です。
(1)同感してくれた相手に安心する
共通項を見つけた相手に信頼感を持つという段階です。同じ出身校、出身地。同じ路線に住んでいるという物理的なものから、なぜここに来たのか、どういう経緯があったのかといった身の上話、趣味や嗜好などの一致。新しい場所だと「私も初めてなんです」などの「緊張感」の共有といった、その場での思いなど、「私も同じ」「わかる」という「同感」のキーワードでつながると、一気に気持ちの距離が縮まります。
そして、同じ思いを共有してくれた相手に対して「信頼」という本来長い時間を費やして育む感情に似たものを感じてしまう傾向があります。そうするとより一層、自分の状況や気持ちなど、深いところまでの話をすることに抵抗感がなくなります。さらに、そこでの共通項を見いだすことによって、相手への安心感は高まります。一時の盛り上がりがあっても、その後、距離を保ってお互いに尊重し合えれば問題ないのですが、職場や学校など、物理的に顔を合わせる時間が密にあると、この段階から一気に次のステップへ移行しやすくなります。
(2)同感してくれた相手に依存する
もともと人間関係は少なからず依存関係です。相手に何かを求めたり求められたりすることで関係性が成り立ち、そのこと自体は何の問題もありません。ただ、この依存関係が深くなりすぎると問題が起こります。要するに相手への要求度合いが高まることによって、さらに自分の意向や気持ちに同感してほしいという思いが強まり、相手への束縛感情や嫉妬なども芽生えるのです。家族や恋人関係は、必然的に依存が高いので、この関係性は不自然ではないのですが、職場仲間や単なる友人がこの状態になると最初のうちこそよくても、徐々に負担となる可能性が高まります。
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