日本発のファストファッションGUの野望 ジーユー・柚木治社長に上海で直撃

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――中国の消費者にもジーユーは受け入れられるでしょうか。

日本市場と同じように、とにかく若者に支持されるブランドにする。一方、エイジレスの時代にもなってきており、幅広い年齢層の方にも着て頂きたい。

日本のやり方そのままを中国に持ち込む。

日本と中国では色柄の好みが違うとよく言われるが、グローバルで差がなくなってきた。まずは、商品や色の構成比も日本でのやり方をいっさい変えずやってみる。売れ行きによって商品仕入れの構成比を変えていくが、中国だけの商品を作ったりはしない。レギパンやトラックパンツなどはこちらでも流行るとみている。

 まずは上海店で1~2カ月の展開状況を見極めたうえで、今後の中国市場の出店を決める。単独出店も立地次第では考えるが、上海店の成功がありきだ。

――ジーユーといえば、「おしゃリスタ(客に着こなし提案をするスタッフ)」が特徴です。

当然、上海店にもいる。今回は女性8名、男性2名の10名を採用した。5、6月ぐらいからファッションが大好きでセンスのいい人を集め、そのスタッフに化粧の仕方や着こなしを教えたら、みるみる可愛くなったので驚いた。スタッフがジーユーのファッションで喜ぶ様子を見て、「上海でも売れる」と思った。

 ファストファッションは海外の”専売特許”ではない

――ユニクロも中国市場で軌道に乗るまでに時間がかかりました。最大の課題は認知度の向上ではないでしょうか。

今回はユニクロの世界最大店舗と同時出店で集客も知名度も得られる。また、現地に即したプロモーションも行う。古川雄輝さんという中国で大人気の日本人俳優を起用する。古川さんは中国で配信されたネットドラマがヒットし、ウェイボー(中国版ツイッター)のフォロワーが80万人いるというすごい人。ポスターやサイン入りのトートバッグをプレゼントするなど、さまざまなプロモーションを仕掛けていく。

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