スタバも撤退した豪州でアマゾンは勝てるか

地元書店はアマゾン本格進出に微妙な面持ち

メルボルンに建設中のアマゾンの倉庫(写真:Asanka Brendon Ratnayake/The New York Times)

米書店大手のボーダーズが2002年、オーストラリア・メルボルンで最も有名な独立系書店リーディングスの向かいにオープンしたとき、小売りの専門家らはかび臭い古びた店はきらびやかなチェーン店との競争にさらされて悲劇的な結末を迎えると予測した。

だが実際には、地元の人々はボーダーズを拒絶し、同社を破産に追い込んだ。

スターバックスもまた、カフェに対するロイヤルティが絶対的なこの国で無残な形で失敗に終わった。そして、オーストラリアに倉庫を建設して大規模進出すると発表した米ネット通販大手アマゾンに対しては、読書好きな多くの国民が今度も同じ運命になればいい、とはばかることなく願っている。

「巨大企業がすべてをむさぼるやり方は好きじゃない」

「彼らを打ち負かしたい」と、リーディングスの共同経営者のマーク・ルッボはかつてボーダーズがあったライゴンストリートの対面を見つめながらアマゾンについて語った。「巨大企業がすべてをむさぼるやり方は好きじゃない」。

アマゾンが世界中の人々のショッピングの習慣をどれだけ支配するのかは、あらゆる業種の小売店が直面している問題だ。「どんなものでも買える店」を掲げるアマゾンは、歯磨き粉からテレビ、アダルトグッズに至るまで現在約4億の商品を取り扱っており、オーストラリアの小売りチェーンの一部は同社が4月に同国進出を発表して以来、株価の下落に見舞われている。

しかし、オーストラリア人の読書の習慣を変えることは、並大抵のことではないだろう。本が今後を占う象徴的なものであるのは、アマゾンがこの国に参入した最初の商品だからでも、同社が新規市場に参入する際には本から始めることが多いからでもなく、本と書店はオーストラリアらしさと、地元産業を大切にする同国のエコシステムと緊密に関係しているからだ。

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