「米ぬか繊維」は足のガサガサの救世主だった

サッカー用靴下の大手が開発した機能性繊維

その後、米ぬかオイルを配合したシリコンをかかと部にプリント加工。当時としては斬新なアイデアの「かかとケア靴下」も開発しました。

こうした地道な努力の積み重ねで、「歩くぬか袋」第1号発売以来約10年、1万足が一般的といわれる靴下業界で、シリーズ累計30万足の大ヒット商品になっています。

子どもからおじいちゃんまで広がるマーケット

今までのようなOEM生産だけでは靴下しか生産できませんでしたが、「米ぬか繊維SK(綿・レーヨン素材)」というオリジナル素材を開発したおかげで、ほかのアイテムにも可能性が広がりました。レッグウォーマー、ネックウォーマー、おやすみ手袋といったアイテムも自社で企画しています。

お風呂ミトン(写真:鈴木靴下)

最近では、「米ぬか繊維SK」をさらにやさしく進化させ、上質なタオルのように仕上げた新素材「Kram(クロム)」を開発。業界内で注目を浴び始めています。この素材で作った「米ぬかお風呂ミトン」を、社内で試用してみました。敏感肌の従業員だけでなく、小さなお子さんからも「お母さんがミトンで背中を仕上げ洗いしてくれると、すごく気持ちがいい」と好評です(11月ごろより販売開始予定)。

売り場面積も広がり、靴下売り場から生活雑貨の売り場にも展開し始めています。鈴木社長は、将来は「米ぬか繊維」関連の売り上げを現在の20%弱から50%まで高めたいと考えています。

こうした新分野の開拓には、先程登場した長女のみどりさんや製造現場によるアイデアが大いに役立っている、と鈴木社長は言います。社長を含めた5人で開発チームを発足。大手パジャマメーカーや肌着メーカーともコラボを進め、さらなる新規マーケット開拓に挑戦中です。

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集中連載「日立 踊り場の先へ」<br>世界で戦える組織へ

成長を確実にする組織の根幹を成すのが、研究開発と人事である。研究開発体制は2015年4月、各研究所に横串を通し、顧客起点の組織に生まれ変わらせた。人事制度もグローバル化がほぼ完了。踊り場から飛躍へ、日立の地固めの様相を追う。