「大つけ麺博」が1杯500円に切り替えたワケ

熱狂するラーメンイベントに漂う不満と役割

全国のおいしいラーメンが結集するラーメンイベントは、ファンにとって普段食べられないメニューに出合えるチャンス。参加するラーメン店もイベントをきっかけにお店の名前を売る絶好の機会となる。双方のニーズが合致しておのずとイベントの数も増えていくという構造だ。

複数店舗のメニューを楽しんでもらう

一方、来場者の視点で見ると不満の声もある。イベントで出されているメニューの価格と量のバランスだ。

「ラーメンイベントのラーメンは値段が高い」という指摘は少なくない。平均すると1杯当たり800~850円というのがラーメンイベントで出されるメニューの価格の相場だ。

ラーメンイベントに出店しているラーメン店の中には、イベントにかかわる収支が赤字となっているお店もある。場所代、人件費、設営費などのほか、具材やスープなどの食材にしっかりおカネをかけないと、舌の肥えたファンには満足してもらえないからだ。そうなるとおのずと価格設定は高めになる。とはいえ、1杯800~850円の価格設定では、2杯以上を食べることに躊躇してしまう来場者は多いようだ。

2杯以上食べられないのは、量にも問題がある。「1杯食べたらお腹いっぱいになってしまった」というラーメンイベントが少なくない。実際の店舗で普通に出しているボリュームよりも麺量が少ないことは多いが、トッピングを豪勢に盛ることで、集客しようとするお店が目立つ。せっかく複数のラーメン店が集まっているのに、1店のメニューしか食べられないのはもったいない。出店者側に立っても新しいお客と出合えるチャンスが少なくなる。

量を昨年の6割ぐらいに抑えた(写真:筆者提供)

現在、開催中の「大つけ麺博 大感謝祭」はこうした課題に答えるため、各店1杯500円にして量を昨年の6割ぐらいに抑え、複数店舗のメニューを楽しんでもらう方針に切り替えた。トッピングのドカ盛りも禁止。女性でも2杯は食べられるボリュームとなっている。筆者も実際に食べてみると1杯だけで全然足りないワケでもなく、ある程度の満足感がある。見た目にもさみしさはないし、バランスの取れた量だと感じた。

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