JR東京駅の八重洲口側、繁華街の一角に「めん徳二代目つじ田」が日本橋八重洲店を構えている。平日13~14時台などランチのピークタイムはとっくに過ぎた時間帯でも、店先のベンチに座って順番待ちする行列が目立つのは、この界隈で定番の光景だ。スーツ姿の男性が多いが、中には若い女性の姿も目に付く。
「つじ田」は、2003年に東京・麴町で1号店をオープンして以来、グループとしては現在、東京都内に8店、埼玉に1店(ららぽーと富士見店)、神奈川に1店(ららぽーと湘南平塚店)、大阪に1店(ららぽーとEXPOCITY店)、アメリカ・ロサンゼルスにもお店を構えるラーメン店だ。
3月14日配信記事(「麺屋武蔵」がラーメン界で存在感を放つ理由)で取り上げた麺屋武蔵と同じく、全国に数百店規模を構える幸楽苑、日高屋、らあめん花月嵐、天下一品などのマンモスチェーンと比べれば店数は圧倒的に少ないものの、「濃厚豚骨魚介つけ麺のパイオニア」として、知る人ぞ知る人気店である。
リピーターが多く、人気の秘密はどこにあるのか
限定ラーメンを出さないのでメニューで目立つことは基本的になく、メディアのニュースにもなりにくい。店舗数もそこまで多くない。ラーメンイベントにもほとんど出店しなくなったが、どのお店も行列を成す。そしてリピーターが多い。この人気の秘密はどこにあるのか。
「つじ田」はとにかく味がブレず、お店が清潔。だが、それだけではない。最大の理由は、ほかと違ったいい意味での「特異」ともいえるビジネスモデルを確立・追求しているからだろう。
券売機を店の外に置くスタイルのほか、卓上に黒七味を置く、つけ麺に柑橘類を合わせる食べ方を提案するなど、「つじ田」が業界の先駈けで始めたことは多い。
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