日本のラーメン店が海外でブームを起こしている
一風堂、せたが屋、山頭火、凪、つじ田、MENSHO――。日本のラーメン店が次々世界に進出し、米国やアジア圏を中心にブームを巻き起こしている。すべてが成功しているワケではないものの、海外でも大行列を作っているお店は数知れない。
その大きなきっかけに一役買ったといえるのが「新横浜ラーメン博物館」(以降「ラー博」)だ。世界初のフードアミューズメントパークとして1994年3月に誕生したラー博だが、「全国各地のラーメンを飛行機に乗らずに食べに行ける」というだけではない役割が、当時から「食文化としてのラーメンを世界に広げる」というコンセプトだった。
ラー博は基本的に多店舗経営を行っているお店は誘致せず、あくまで“ラー博発信”にこだわった。ヘビーユーザー、ライトユーザーどちらも満足できる“新たな発見”にこだわったのである。2000年からは海外向けのPRを開始する。当初はいわゆるインバウンド対策を中心に行ってきたが、手ごたえはあまりなかったという。その頃はラーメン自体が海外でまだあまり認知されていなかった。
そもそも「ラーメンとは何か」を伝えるために何ができるかを考え、その後、各地の観光展に参加したり、メディアに露出したりして、ラーメンのすばらしさをPRするようになる。初めはアジア中心だったが欧米にも視野を広げ、PRを行っていった。
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