親愛なるiPhone、君との関係が10年続く理由 中年期を迎えたiPhoneの5つの魅力
親愛なるiPhone、私たちの付き合いが10年経っても続いているなんて信じがたいことだ。IT業界ではそれはとてつもなく長い年月だ。
私たちを結びつけているものは何だろう? まず、私はいつもポケットにGPS装置があることでめったに道に迷わなくなった。君のカメラで何度も撮影して、私はそこそこ腕のいいフォトグラファーにもなった。カレンダーやメールにつねにアクセスできるおかげで、約束を守るようにもなったし、人への返事も早くなった。
中年期を迎えたiPhone
2007年にスティーブ・ジョブズがiPhoneを誕生させて以来、スマートフォンは世界中の何百万という人にとって「デジタルな親友」になった。アップルのiPhoneは今日までに12億台以上販売され、史上最も売れている機器の一つだ。iPhoneは競合他社の製品よりもたいてい価格が数倍にもなるが、スマートフォン市場ではサムスン電子に次いで2位の売り上げを誇る。
サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、トニ・サコナギ氏は「人々は毎日iPhoneを何時間も使うので、最良のデバイスと信じるものにより多くの金額を払うことを正当化できる」と言う。長年アップルの研究を続けているサコナギ氏は、同社のiPhoneの位置づけは「ユニーク」だと指摘する。
しかしiPhoneは今、不安定な立ち位置にいる。新しいアプリをダウンロードするのが楽しかったのも過去の話。画面が大きくなるかどうかや、ボディが薄くなるかについても、もはやワクワクしない。
中年期を迎えたiPhoneは売り上げにも変化が表れ、昨年初めて減少した。アップルは厳しい競争にも直面しており、特に中国やインドなどではより低価格なスマートフォンがますます性能がよくなり、魅力的になっていることで消費者を引きつけている。
9月に開催されるとみられるiPhoneの10周年記念のイベントには多くの注目が集まっている。アップルはそこで大幅にアップグレードした新型iPhoneを発表する予定だ。それが私たちのiPhoneに対する欲求を再び駆り立てるかもしれないし、そうはならない可能性もある。