親愛なるiPhone、君との関係が10年続く理由 中年期を迎えたiPhoneの5つの魅力

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公に話す権限がないとして匿名を条件に取材に応じた複数の人物によると、新しいiPhoneの主な変更点の一つが、価格が約999ドルのプレミアムモデルだ。ベゼルを小さくしてディスプレイが大きくなっている可能性もある。画面のロック解除に顔認証機能を採用し、ワイヤレスの充電機能も搭載していると取材に応じた人々は言う。

誕生から10年、今なお私たちがiPhoneを使い続けるのはなぜか、考えてみたい。

iPhoneの魅力が色あせない理由

■アップルストアでのサポート

アップルストアがユーザーのiPhoneへのロイヤルティを維持するのに役立っていることは、どれだけ誇張してもしすぎることがない。製品の修理に対応する「ジーニアスバー」もあり、ユーザーはiPhoneに何か問題があったときには、最も近いジーニアスバーで修理の予約をすればいい。

ジーニアスバーは、時折サポートが必要になる一般的なユーザーにはありがたいものだ。アップルが直接サポートしてくれるので、問題をすぐに解決することができるだろう。他社の製品であれば、修理のために事業者にスマートフォンを持ち込むか、修理センターに郵送しなければならない。

■セキュリティの高さ

iPhoneのOSは構造的にアンドロイドよりもセキュリティが上回っていると、セキュリティーの専門家らは口をそろえる。主な理由は、アップルのiOSは同社がApp Storeでの提供を承認したアプリしか使えないことだ。アンドロイドのスマートフォンはグーグルの公式アプリ以外のソフトも使用可能で、非公式アプリからのほうがマルウエアに感染する可能性が高い。

「iPhoneは、多くの技術的な設定やマルウエアについて心配せずにデバイスを使いたいという一般的なユーザーにとっていまだベストなスマートフォンであることはほぼ間違いない」と、ジャックドー・リサーチのアナリストであるジャン・ドーソンは言う。

ソフトウエアのアップデートのしやすさもセキュリティが高い一因だ。アンドロイドデバイスと違い、アップルは独自にソフトウエアアップデートを実施しているため、ユーザーはセキュリティが強化されている最新のOSを使用しやすい。アップルのデバイスは87%が最新のiOSを搭載しているのに対し、グーグルの最新のOS「Nougat」を使用しているアンドロイドユーザーはわずか13%だ。

■プライバシーを重視

アップルの最高経営責任者(CEO)のティム・クックはここ数年、プライバシー保護に力を入れていることを強調している。クックいわく、アップルの収益の大半はハードウエアの販売によるもので、ユーザーデータの売買によるものではない。

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