日本語バージョンのために900億円も注ぎ込んだ!アリババが"本気"で作ったAIボイスレコーダーが示す、未来の働き方

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アリババによるAIボイスレコーダーの説明会
アリババは満を持して、日本向けのAIボイスレコーダーを発売した(筆者撮影)

中国EC(電子商取引)大手アリババグループのAIボイスレコーダー「TALIX & DingTalk A1」が日本で発売された。

その性能はきわめて強力だ。40億元(約900億円)を注ぎ込んでバージョンアップした日本語音声認識モデル、6nm相当のプロセスルールで作られたAIオーディオチップ「BES2800」の採用、日英中のリアルタイム翻訳機能は時間制限なしで利用可能など、魅力的なスペックと条件を備えている。

なぜIT企業のアリババがデバイスにこれほどのリソースを注ぎ込んだのか。その背景には、中国を代表するAIリーディングカンパニーが構想する「未来」が透けて見える。

DingTalk AIプロダクトマネージャーの霊音(リンイン)氏は言う。

「2~3年後には誰もが自分の分身(アバター)を持つようになる。DingTalk A1の活用はそのための第一歩となる」

ハードウェアの強み

少し先走りすぎてしまった。まずはTALIX & DingTalk A1がどのようなデバイスなのかを説明しよう。カード型のAIボイスレコーダーで、マグネットでスマホの背面に吸着するスタイルで利用する。

1月17日に一般発売が始まった。定価は3万2800円。毎月300分の文字起こしは無料のStarterプランで利用可能で、より多くの文字起こしが必要な人には1500分のProプラン(月額2480円)、無制限のUnlimitedプラン(月額4280円)の加入が必要だ。なお、購入者特典として3カ月間のProプランが提供される。

TALIX & DingTalk A1
TALIX & DingTalk A1(写真:HHO提供)

中国ではアリババグループのビジネスチャット「DingTalk」(ディントーク、中国名は釘釘)ブランドで販売されているが、日本ではTALIXとディントークの共同ブランドの製品として発売された。販売は越境ECを手がける株式会社HHO。TALIXとHHOはいずれもディントーク創業者、CEOの陳航(チェン・ハン)氏が創業した企業だ。陳氏は2021年にディントークを退任し、両社を創業したが、25年から再びディントークCEOに復職している。

カード型のAIボイスレコーダーは、Plaud NoteやNotta Memoなど現在、日本で人気を集めているカテゴリだ。ユースケースに大差はない。周囲5~8メートルの音声を記録する機能があり会議やインタビューの録音が可能なほか、骨伝導マイクを使ってスマホでの通話を録音可能だ。

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