生成AIが引き起こす深刻な「電力不足」解決のカギ 検索エンジンと比べても生成AIは電力爆食
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生成AIは普及しつつあるが、際限なく大規模モデルを利用すれば電力供給の面で制約が出る(写真:Getty Images)
データセンター市場が世界で急拡大している。日本でも巨大なデータセンターが次々と新設され、電力、不動産、電子部品、素材といった幅広い業界に恩恵が広がる。この熱狂は本物か。『週刊東洋経済』2月15日号の特集は「データセンター急拡大!」だ。
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国内でAI用データセンター(DC)の建設ラッシュが始まっている。
米アマゾンやマイクロソフトなど、ビッグテック各社が相次いで日本のAI用DCへの投資を表明し、その総額は4兆円を超えた。国内の通信事業者やDC事業者も国の補助金の後押しなどを受けて、DC建設を拡大しつつある。
そうした中で懸念されるのが電力の確保だ。国際エネルギー機関(IEA)は世界のDCなどの電力需要が2022年から26年のわずか4年間で最大2倍以上に増える可能性があると指摘している。日本もその例外ではない。
これまでも検索や電子商取引、動画配信などデジタルサービスの利用は進んできたが、その電力消費が大きな社会問題となることはなかった。なぜ生成AIの電力消費がこれほど問題視されるのか。
大規模化と社会浸透
要因は2つある。1つは生成AIの大規模化だ。生成AIの推論時の計算量は、AIモデルのパラメーター数におおむね比例すると考えられる。性能向上のためにモデルパラメーターを10倍、100倍へと増加させれば、計算量もそれに応じて増える。
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