親愛なるiPhone、君との関係が10年続く理由 中年期を迎えたiPhoneの5つの魅力
クックの主張を裏付けるように、アップルは昨年、犯罪捜査のためにiPhoneのロック解除を要請したFBIに抵抗し、法廷闘争にまでなっている。
■アップルの強力なエコシステム
iPhoneは、MacやApple TVなど、アップルのそのほかの製品との親和性が高い。アップルの製品を一度購入すると、そのエコシステムから脱するのは困難だ。それが顕著なのがApple Watchだ。適切に機能するためにはiPhoneが必要なため、アンドロイドに乗り換えるには、スマートなApple Watchをあきらめて機能の劣る別の時計に替えなくてはならない。
アプリやウェブサービスについてはアップルのエコシステムはそれほど強固ではない。マップや写真、Apple Musicなど主要なアプリは、グーグルのマップやSpotify、Google Photoなど他の選択肢がある。アップルのメッセージングサービス、iMessageを手放すのは困難だが、WeChat、WhatsApp、Facebook Messengerなど代わりのサービスは豊富にある。
「ブランドハロー効果」を作り出した
■ブランドの信頼性
iPhoneは信頼性と満足度を兼ね備えたブランドになった。調査会社「451リサーチ」が昨年12月に行った調査によると、スマートフォンのユーザーの中で満足度が最も高かったのがiPhoneのユーザーで、サムスン、モトローラ、LG製品のユーザーがそれに続いた。
サンフォード・C・バーンスタインのサコナギ氏は、アップルはiPhoneを使いやすいソフトウエアと高性能を兼ね備えた高品質の製品と位置づけたことで、「ブランドハロー効果」を作り出したと指摘する。
451リサーチの調査では現在iPhoneを使用しているユーザーのうち、近い将来に新しいスマートフォンの購入を予定している人の91%が次もiPhoneを選ぶと回答している。
(執筆:Brian X. Chen記者、翻訳:中丸碧)
©2017 The New York Times News Services
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