ブラック面接官とは?
まず新卒就職活動生にとっての面接官というと、学生側は過度に緊張して“自分の生殺与奪権を奪う対象”として崇め奉ってしまっているヒトが多いが、なんのことはない、ただのオジサンであるケースが大半である。
ここで“ただのオジサン”だったらよいのだが、愚かな面接官だった時は、自分の”面接官“という立場に権力者の幻想を抱き、失礼千万な態度で就活生をいじめにかかる。言葉づかいから乱暴で、視線も合わさず社会人の先輩風を吹かせて、まだ部下でもない学生相手に大ボスのような立ち振る舞いをするのだ。
彼らが質問する内容は的外れで、”アメリカの地価のキャップレートはどうなると思う?“とか、”アベノミクスの政策評価は?“とか、学生が知ってるわけもなく、単に就職活動が始まってその期間だけ急いで読んでいるであろう日経新聞の内容をおうむ返しするだけの問答に終始する。「この学生さんの真の能力、わが社へのフィットを見るためにきくべき質問は何か」という自問を20年のキャリアで一度もしたことはない。そして安直に「あなたを動物にたとえたら」などと馬鹿な質問を繰り返すのだ。
そして思考プロセスを試すこともできない”知識ベース“の質問をし、自分が業務上知っている限定的な知識をひけらかせて精神的優位に立って喜んでいるのだ。
ブラック面接官は、将来手痛い報いを受ける
この手の面接官は、質の低い会社か、人気企業でどれだけ面接官や人事の質が低くても応募者が殺到する業種に多い。そして可愛い女子大生相手によからぬ関心をよせ、もう一回会いたいからという理由だけで次の面接に通したり、大変キモいことに“就職の相談にのってあげよう”とかいってディナーに誘って、強引にホテルに連れ込もうとして後で通報され、メディアの前で会社と自身の恥を大いに晒してくれるのだ。
学生相手に威張りながら不遜な面接をしている全国1000万の面接官の皆様に、背後から肩をがっしりつかんで申し上げたい。“あなたの役割は優秀な人材を見出し、引き付け、会社を売り込んで入社してもらい、企業価値を高めてもらうことだ。ところがあなたは学生相手に威張って一生懸命な学生を傷つけ、会社の評判を毀損している。目を覚ませ!!”と。
ちなみにこの手のブラック面接官は、外資系金融業界で後々後悔することとなる。外資金融の世界はコミニュティがせまく、同じような人達が業界内の会社をいったりきたりするので、ある日自分がいじめていた部下が最大手のお客さんとして目の前のテーブルに座る日もくるし、転職先の上司が元部下で、、ということもあり得るし、またいい評判は時間をかけてかけめぐるが、悪い評判は一瞬で皆が知ることになるからだ。
私も学生の頃から様々な国で、数多くの面接官に会ってきたが、その多くと社会人になってから再会したし、また業界に入ってから彼等の評判を聞いたり、意見を求められることも多かった。目の前の学生にとって、社会人としてのよきアドバイザーとして恩を売るも、的外れで横柄な態度をとって反面教師的な敵になるのも、あなた次第なのである。
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