ブラック面接官と、ホワイト面接官の違い
就活生を厳選する前に、面接官を厳選せよ

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優秀な学生を雇うために必要なこと

日本の採用市場では長期の経済停滞を経て、近年はどの会社も厳選採用を謳っているが、まずは採用する担当者こそ最初に厳選採用するのが先決だろう。

就職活動の面接で会う人は、学生にとっては会社の看板である。失礼な態度や愚かな質問をされると、他に行くところのない人は入ってくれても、他社からも引っ張りだこのスター人材はあなたの会社に入ってくれなくなる。質の低い面接官を選べば、それ以上の人材に会社のレベルを見透かされて、一番来てほしい人材に来てもらえなくなるのだ。皮肉なことにショボイ面接官のせいで、採用したい人材にそっぽを向かれる企業は少なくない。

そもそも20歳か何だかの若者が人生を切り開くため、そして社会に貢献するためどんな仕事につくか、どんなキャリアを歩むか真剣にもがいているのに、手を差し伸べこそすれ、無礼な態度で愚弄するのはもってのほかである。

馬鹿な面接官には、ライバル会社に入って10倍返し

最後に就職活動に頑張る学生の皆様にお伝えしたいが、一定の確率でタチの悪いブラック面接官には遭遇するものである。もちろん単に自分の準備不足や非礼、能力の足りなさが原因で落とされたのなら“俺を落とすとは馬鹿な会社だ”などと空威張りするのではなく真摯に自省する必要がある。しかし自分に何の非もないのに落ちるのも面接、そして極めて悪質なブラック面接官に出くわすのもこれまた面接の常なので、そう気を落とさず頑張ってほしい。

どのような状況でも、自分に出来る最善の努力を前向きにすることに注力し、馬鹿なブラック面接官に出くわしたら、「ライバル会社に入ってお前の会社に10倍返しだ!」くらいの意気込みをもって、ご自身の自己研鑽にまい進していただきたい。

末筆ながら就職活動生の皆様のご健闘を、シンガポールの彼方から心よりお祈り申しております。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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