女医が早婚逃すと生涯独身になりやすい原因 キャリアウーマン最高峰だけに難しさがある

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まず「女医白書」で尋ねたのは彼女たちの結婚した年齢について。回答者のうちの34.9%が25~29歳の間に結婚しており、これは日本人女性の初婚平均年齢である29.4歳とほとんど変わりありません(出典:2015年「人口動態統計」厚生労働省)。

初期研修中に結婚した女医が意外と多い(図:女医が結婚した時期/女医白書)

一般女性と比べても違いは見られない結果でしたが、特筆すべきは「初期研修中」に20.2%もの女医が結婚をしていること。これは女医の世界でまことしやかにささやかれている「初期研修中に結婚しておかなければ後がない」説の影響が大きいと思われます。初期研修とは、医師免許取得後に2年間、さまざまな科目をローテートして基本的な診療スキルを身に付けるもの。年齢的には24歳から26歳に当たる時期です。

忙しさに恋愛・婚活どころではなくなる傾向も

「結婚するには、少々早いのでは?」との印象もありますが、初期研修修了後には専門科目を選択し「専門医」を目指す後期研修に突入。最短でも5年はかかるといわれる専門医取得を目指し、症例を積み、論文を書き、専門医試験対策に邁進することが求められるため、恋愛・婚活どころではなくなるとか。

さらには、後期研修で大学医局に属してしまうと、「結婚式で教授をはじめとする医局の面々のどこまで招待する?」という大問題も発生。リアル「白い巨塔」に頭を悩ませるくらいなら、早いうちに結婚しなきゃ!と女医たちをせき立てるのかもしれません。

joy.netの座談会で女医に直接話を聞いてみると、さらに前述の傾向に拍車がかかっている状況が浮き彫りになりました。大学病院で働きながら3人の子どもを育てる消化器外科女医が結婚したのは29歳。ですが、自身よりも下の年齢の女医たちの中には、学生結婚や研修医2年目に結婚する人も多かったそうです。

「医師という職業に全人生を捧げるのではなく、冷静に今後の人生を考えて、うまく立ち回る人が若い人には多い」。そう答えたのは、自身は独身を選択している脳外科女医です。

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