女性初の工場長になったママ社員の「価値観」 「女が来た」から始まった現場での格闘

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P&G「女性初の工場長」として歩んだ高木さんのキャリアと価値観とは(撮影:ヒラオカスタジオ)
企業の現場で女性活躍が進むが、なかなかそれが進まない部門もある。それが工場などの生産現場だ。
多様な人材の活躍が進み、すでに2013年に女性管理職30%超となったP&Gには、工場にも女性管理職がいる。同社初の日本女性工場長を経て、生産統括本部で初の女性執行役員となった高木琴美さんにお話を伺った。

女性が働きやすい職場は誰もが働きやすい

――5月まで4年間、滋賀で工場長を務めていました。「女性が働きやすい工場」を目指し、改善を重ねた、と伺いました。

はい。求人倍率が上がり、工場のある滋賀県でも人材の採用が容易ではなくなっています。優秀な人であれば男女問わず採用し生かすのは当たり前。そうしないと会社が立ち行かない、と思っていたからです。具体的には、重いものを運ぶといった肉体的負担を軽減するため、機械化を進めました。

実は、こうした改善は男性にも好評だったのです。無理に重いものを持ち上げずに済むようになったことで、腰痛がなくなった……といった声を聞きました。やはり、女性が働きやすい職場は誰もが働きやすい。男性にもメリットがあるんです。

――高木さんは文系ご出身ですが、入社10年目に、工場勤務の希望を出したそうですね。

P&Gは職種別採用をしており、私は生産統括部門に入りました。サプライチェーンやロジスティクスなど、最終製品を作る過程全体をマネジメントしたい、という漠然とした希望を持っていたのです。

最初の10年は本社で生産企画を担当し、製品の供給戦略や新製品の導入計画を管理していました。本社から工場に対して、たとえばコストを下げてほしいといったような、さまざまな指示や要望を出します。でも私自身は工場の現場経験がない。現場を見たいと思い、年に1度、上司に希望を出す機会を使い「現場に行きたい」と言ったのです。

――希望はすぐに通ったのでしょうか?

それが、5年かかりました。毎年「工場へ行きたい」「現場を見たい」と言い続けたら、5年目に高崎工場へオペレーションマネジャーとして異動することができたのです。

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