徒競走でヒーローになる!たった3つのコツ 岡崎慎司が実践した「鈍足克服」トレーニング

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たとえばモモあげを10メートルやろうとして、3メートルまで正確にできて、その後グダグダになってしまうようなら、残りの7メートルは意味のないものになってしまいます。その場合、まずは5メートルを正確にできるように練習したほうがいいでしょう。5メートルが正確にできるようになったら、また距離を延ばしていけばいいのです。そしてトレーニングをするときにはいつも、正しい姿勢をキープできているかな、腕はしっかりと振れているかな、モモは上がっているかななど、体がどう動いているかをチェックしながらやることが大切です。こうすることで、正しい走り方、体の動かし方を身に付けることができます。

これは1日何時間もやるようなトレーニングではありません。1週間に2回程度で構いませんので、続けることがポイントです。1回の時間は15分程度ですので、それほど無理なくできるはずです。

いかに正確にコツコツと積み重ねられるか

『岡崎慎司 カラダ覚醒メソッド』岡崎慎司がプロ入りから取り組んでいるトレーニングを43種類紹介(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

まだまだ、足が速くなるトレーニングにはいくつかの種類があり、体幹を鍛えるもの、筋力をつけるものなどを含めると、僕が取り組んでいるトレーニングはたくさんあります。そのどれもが今の僕を支えてくれているものです。

僕がプロに入って学んだ最も大きなことは、“正しいトレーニングを、地道にやり続けること”の大切さです。理論的に根拠のあるトレーニング、確実にプラスになるトレーニングを学んだら、それを信じて、いかに正確にコツコツと積み重ねられるか、これに尽きると思っています。

ただがむしゃらに走っていた中学・高校時代の僕に、これらのことを伝えることができたなら、もっと試合でゴールができただろうし、体育だって楽しかったかもしれない。徒競走でいつもヒーローになれたかもしれない。でもそれがかなわない今、足が速くなりたいなと思っている子どもたちや、スポーツを頑張っている子どもたちに、それを伝えていきたいなと思っています。

岡崎 慎司 サッカー選手

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おかざき しんじ / Shinji Okazaki

1986年4月16日生まれ/兵庫県出身/身長174cm、体重76kg。宝塚ジュニアFC、けやき台中学校、滝川第二高校を経て、2005年に清水エスパルスに入団。加入当初は8番手のFWだったが、07年には主力として活躍すると、09年にJリーグベストイレブンに選ばれる。11年にシュツットガルト(ドイツ)へ移籍。13年にマインツ(ドイツ)に活躍の場を移し、2シーズン連続で二桁得点を記録。15年にレスター・シティ(イングランド)に移籍を果たすと、レギュラーの座を獲得。クラブ創設132年で初のリーグ制覇に貢献した。日本代表には08年にデビューし、その後、監督が代わるも、高い得点能力を買われて選出され続ける。

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