「自動運転なんて必要ない」と考えている人へ ベンツで未来研究を行う社会学者に聞く
2025年、自動運転車が走り出したら世界はどう変わるのか? メルセデス・ベンツが2015年に発表した未来の高級自動運転車のコンセプト、「F015ラグジュアリー・イン・モーション」の開発を率いたアレキサンダー・マンカウスキー氏にカー・ガイ、清水和夫がインタビューした。
本稿は2016年10月発売の増刊号『GQ CARS Vol.2』に掲載した記事です
自動運転で変わらなくてはならないのは人間
「2030年頃、公共の道路ではすべて自動運転になるだろう」。メルセデス・ベンツが自動運転時代を見据えて開発したコンセプトカー「F015ラグジュアリー・イン・モーション」の開発プロジェクトを牽引する社会学者、アレキサンダー・マンカウスキー氏はそう語った。この場合の自動運転とは自動ブレーキやレーンキープのような運転支援機能の自動化ではなく、発進から停止まで一連の運転行為の自動化を指す。つまり運転の主導権はシステム側にあり、人間は監視義務から解放され、スマートフォン操作などのセカンド・タスクを許された状態だ。
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