欧州「幸福先進国」の教育はこんなにも凄い 子どもがけんかを仲裁、校長も選挙で選ぶ

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森の幼稚園では、環境民主主義社会、その力の根を伸ばすために、まさに自然の中で身体感覚を開花させながら自分自身を感じ、他者との関係を築く基礎づくりを行っているのだ。

地域社会や国の“幸福”を決めるのは…

今回はデンマークとオランダの先進的な教育現場を紹介した。デンマークは国連の「幸福度ランキング」で2016年度1位、2017年度2位と上位をキープし、オランダも2013年にユニセフが発表した「先進国における子どもの幸福度」調査で1位を誇る国だ。

多様な文化、国籍を内包しながら、寛容性・対話力に優れた社会がどのように育まれてきたのかを知るカギは、“民主主義”教育と呼ばれていることの奥にある、「自分を知り、他者との関係を築く」思想と、さまざまなクリエーティブな実践方法にあると思われる。

こうした民主主義のあり方やスキルを身に付けた人々が、市民社会への強い参加意識と政治への高い関心をもって、選挙へ行き、社会にかかわることで、地域や自国の未来を決めていく。その結果が、ひとつの指標ではあるが、前述のランキングが示す“高い幸福度”に表れているのではないだろうか。変容する社会の中で、自らが思考し、行動し、環境そのものをつくり出そうとする力を育む教育のあり方に、私たち日本人が学べることは大きいと感じている。

 

今回紹介した教育現場の様子について、未来教育会議がYoutubeにアップロードしている映像で一部視聴することができる。

 

兎洞 武揚 博報堂ブランドデザイン副代表

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うどう たけあき / Udo Takeaki

1969年生まれ。筑波大学卒業。1992年、㈱博報堂入社、マーケティング業務に携わる。2002年より、博報堂ブランドデザインにおいて、ビジョンの自分事化や組織の関係の質を高めるインターナルな組織開発の実践を担う。企業の今後の在り方として、経済インパクトと社会インパクトの双方を創出する進化に強い関心を持ち、2011年、企業、行政、NPO、アカデミアなど、マルチステークホルダープロセスによるソーシャルイノベーションの実践プロジェクト「bemo!」を立ち上げ、現在に至る。 主なプロジェクトとして、フードロスチャレンジプロジェクト、未来教育会議、かいしゃほいくえん、SDGs OPEN 2030 PROJECTなど。

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未来教育会議
みらいきょういくかいぎ / Mirai Kyouiku Kaigi

未来の社会、未来の人、未来の教育のあり方を多様なマルチステークホルダーで共に考え、共に豊かな現実を創造していくために立ち上がったプロジェクト。2014年発足。先進的な取り組みと課題の視察を行う「スタディツアー」、2030年の社会を洞察する「未来シナリオ」の制作と普及、多業種多企業が協働して経営改革や新規事業開発に向けたアイデアを創出する「21世紀未来企業プロジェクト」などを実施している。
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