ビル・ゲイツが破天荒な質問をした深いワケ 天才経営者の「頭の中」から学べること

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天才経営者の共通点とは?(写真 : HIME&HINA / PIXTA)
世界をあっといわせた天才たち。歴史に名を残した偉人たち。名前を聞けば、ああ、とうなずく人も多いが、その人物のひととなりや功績について、正しく知るための自伝や評伝は意外と少ない。
自身で本のサイトも運営するほどの読書家である成毛眞氏が、読むに値すべき人物の、「本当のすごさ」がわかる自伝・評伝を選び抜いた『この自伝・評伝がすごい!』から、ビル・ゲイツとイーロン・マスクの2人を紹介する。

 

「富士山を動かすのにどれだけ時間がかかるか、日本人のキミならわかるだろう」

かつて同僚として一緒に働いていたビル・ゲイツは、マイクロソフトの入社試験に、そんな質問をしたという。

ビルの評伝は数多く出版されているが、私があえて薦めるなら、『成功者の地頭力パズル―あなたは、ビル・ゲイツの試験に受かるか?』(梶谷通稔・著)だ。

元IBM勤務の著者が、なぜ今、クリエーティブ・シンキングが求められるのか、という問題意識の下、ビル・ゲイツ、柳井正、孫正義らの成功要因を探っていく。トリをつとめるビル・ゲイツの部分では、マイクロソフトの論理パズル形式で出題される入社試験を紹介しながら、その秘訣に迫る。ビル・ゲイツひとりの評伝ではないが、やはり作品の主役はビルだ。

ビルの恐るべき記憶力

誰でもビル・ゲイツが利口なことは知っているだろう。では、どう利口なのか。かつて彼に部下として仕えた私が何よりもすぐに思いつくビルの特異な能力は、「一挙に3万人ぐらいの名前を軽く覚えられる」ということである。当時、ビルには後に米マイクロソフトのCEOとなるスティーブ・バルマーという部下がおり、そのバルマーも「私は2万人の部下の名前ならパッと覚えられるが、ビルはそれ以上」と言っていた。要するにケタ外れの記憶力があるということなのだ。

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