「今どきの学生は大学生活を楽しんでいるのか?」
こんなことを心配してしまう瞬間がある。就活はだいぶ売り手市場になったが、行きたい企業に必ず入れるわけではない。奨学金の問題や、財布の事情に付け込んだブラックバイトなど、大学生をめぐる社会問題も山積している。いや、メディアで論じられるこの手の問題だけでなく、仲間ができるのか、居場所はあるのかという現実的な人間関係の悩みも存在する。
『大学1年生の歩き方 先輩たちが教える転ばぬ先の12のステップ』(左右社)をリリースした清田隆之氏、トミヤマユキコ氏と語り合った。
みんな大学時代はコケている
常見陽平(以下、常見):ご著書『大学1年生の歩き方 先輩たちが教える転ばぬ先の12のステップ』(左右社)は実にロックだと思いました。売れることを度外視しているというか(笑)。ターゲットは明確だけど、マーケットはどうよ、という。いまや本を読まない大学生が約5割という時代なのに(笑)。でも、この本は大学生活の「転び方」と「立ち上がり方」に注目したいい本ですね。大学生活って何度でも再起動可能で、リセットボタンをいつでも押せるんだ!と力強いメッセージを感じました。
トミヤマユキコ(以下、トミヤマ):なんと言っても著者であるわれわれがコケてますからね。
清田隆之(以下、清田):そうだよね(笑)。
常見:お2人の大学生活を伺えますか?
清田:ぼくは1年生の5月に早くもコケてしまいまして……。浪人して早稲田大学に入ったのですが、講義が難しすぎてまったくついていけなかった。しかも4月に張り切って講義を取りすぎてしまったため、どんどんサボるようになり、5月に大きな失恋をして気力がゼロになりました。気がつけば1年生で3分の2の単位を落としてしまい、それが響いて留年しました。
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