川端康成に学ぶ『"装い"サムライ道』 -グローバルの檜舞台で印象づける方法-

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 羽織袴じゃないときはどうしたらよいの?

とはいえ、羽織袴を着るような正式な場は、今の日本人にとってあまりあるシチュエーションではありません。そのような場合は、スーツの着こなしに「和」の要素をプラスONしましょう。

外国に行く、また外国のお客様と会われる際には、さりげなく「和」テイストを盛り込む工夫をお勧めします。

(写真提供:石田漆器店

ネクタイピンに漆器や螺鈿(らでん)細工を使用する、ネクタイを伝統工芸品の製品にする、名刺入れが伝統の型押し……などです。仰々しくなってしまうと、相手に失礼にあたる場合もあると思いますが、自然に取り入れられているもので、目立たないけれど、“初めて見た”という素材のものがよいと思います。それらのグッズをさりげなく目に触れさせることにより、相手に「なんだそれは?」と思ってもらい、質問が来たら、しめしめ……です。

自分がなぜその要素を取り入れているかを語り、どんなにその「和」の製品が優れているか、教えてあげましょう。事実を淡々と話すことになると思いますので、日本人が毛嫌いしがちな“自慢”にもならないと思います。

できれば、自分の出身地などに縁のものがよいと思います。自国を愛し、故郷を愛していることが伝わると、お互いの故郷の話でも花が咲くかもしれません。このようなグッズは、あなたの由来を伝え、出身地について愛を語る人柄を表現し、親近感や信頼感も高めることができると思います。

自分の個性や生活にもなじむ、心地よいものがあれば、ぜひ使いこなして下さい。日々使うことで、あなたの手や体になじんでくるはずです。なじんだ小物は、あなたに古くからの日本を感じさせることもあるでしょう。あなたが小物を見るときの、過去に思いを馳せる視線を、きっと相手も感じ取るはずです。ノンバーバルなコミュニケーションを生み出す、「和」の小物が、きっと、あなたのご縁をさらに広げてくれることでしょう。

服は服以上の意味がある

古来、日本では服の模様や素材は、着ている人を物理的以外にも守る意味があったということをご存じでしょうか。たとえば、こちらの模様。

よく見る模様だと思います。

では、この模様は何を模しているものでしょうか?

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