男達よ、"外見に責任を持つ時代"が来た! リンカーンも”外見”を戦略的に使った

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グローバル社会が進んでいる中、日本人のプレゼン力も問われている。話し方、語学力はもちろんのこと、大型書店では男性の“見た目”に関する本が平積みされ、「男は中身で勝負!」「話せばわかる」といった時代は過去のものとなり、言語を超えた表現手段も求められてきている。本連載では、海外ファッションショーで活躍する美容室から、今、日本人にどのような意識が必要なのかを伝える。

先日、あるベンチャー企業の経営者と会う機会がありました。彼は、初夏の日差しの中、きれいな白いシャツを着て登場。とてもさわやかですてきでした。そのシャツは、日の光にあたると生地の“織り”が入っているのがわかる素材で、おしゃれな出で立ちだったのが印象的です。

しかし、そこに同席したとあるメディアの方に話を聞くと、十数年前の彼は、別会社の社員で、どんな公の場でもTシャツで現れていた、とのこと。

「しかもそのTシャツも、どうしてそれ?って思うくらいの破れたTシャツを着てくるんですよ!でも、彼はあのときから天才でした」。そう語る瞳は、遠い昔の青年を見ているよう。シリコンバレーの数々の起業家がガレージから始まったように、この社長もITの世界に魅入られて、プログラムを書く日々を送っていたのか、と想像すると、なんともわくわくするような気持ちにさせられました。

話題に出たその“彼”は、清水亮さん。今は起業し、株式会社ユビキタスエンターテイメントを運営しています。2013年7月7日発売の手書きコンピュータ、エンチャントムーン(enchantMOON)を手掛けている会社です。その前に、「enchantMOONとは何か」。一言で言えば、「“手書きの自由さ”と“デジタルデータやWebの利便性”を兼ね備えた“魔法の紙”」です。

わたしもenchantMOONに触れて、衝撃を受けました。欲求を先読みして提供してくれるように感じたからです。手書きした文字は自動的に文字認識され、指で囲むことでさまざまな操作ができます。使った感想としては、開発者が「使う側」のことを何度もシミュレーションして作られているな、と感じました。ユーザーのことを慮る力、それが今の日本には欠けており、なんとも頼もしい製品なのではないかと思いました。ちょっとenchantMOONについて熱く語りすぎましたね(笑)。ファッションの連載でした……。

わたしはイベントでenchantMOONの実機に触れ、その革新的なコンセプトに驚くとともに、イベント時の清水社長の“装い”を見て、「この製品を海外に展開するときに、彼は“外見”を戦略のひとつとして使っているのだ」と思うに至ったのです。

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