「つらい記憶」をバッサリ断ち切るための心得 過去の出来事はもうそこには実在していない

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繰り返すごとに、潜在意識の記憶の調整が行われ、潜在意識の中にあるつらい記憶が薄れていきます。

「こころ」は意図的に、強く鍛えることができる

人間は次に起こる出来事を予知できません。それは「傷つくことを避けられない」ということと同義なのです。できるだけ傷つかぬように……と考えたところでそれは無理な話です。そう考えると、望ましいのは、いかにその記憶をコントロールしていくか、ということになります。記憶をセルフコントロールすることは、精神力や人間力の強さへとやがてつながっていくのです。ほとんどの大人がさまざまな経験を経て、心を強化していきますが、このように、心を自分の力で意図的に強くしていくこともできます。このワークもそのひとつなのです。

『「感受性」を調整すればもっと気楽に生きられる。」(Clover出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

この訓練が身に付いてくると、人はやがて動じなくなり、まるで体に芯が1本通ったかのようにどっしりとおおらかに物事を受け止められるようになっていきます。この訓練を繰り返すこと自体が、嫌な記憶を薄めるだけでなく、その心を鍛えていくトレーニングそのものなのです。そうして鍛えられた心は、ビジネスでも多くの面で役に立つに違いありません。人間の器も大きくなり、人間力の成長にも寄与してきます。

心理学を上手に使うと、行動を制限し、生きづらくさせていたたった1つの出来事さえも克服できるようになり、まったく新しい人生が開けてきます。「こころ」を意図的に強く鍛えることは、自分を記憶の檻(おり)から解き放って、なにものにも縛られない自由な心を手に入れることに違いありません。

平林 信隆 実践心理技術トレーナー/共栄大学 国際経営学部教授

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ひらばやし のぶたか / Nobutaka Hirabayashi

早稲田大学理工学部卒業 南カリフォルニア経営大学院MBA修了
日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー 全米NLP認定トレーナー
LAB (Language and Behavior)プロファイル®認定コンサルタント&トレーナー。ソニー在籍時代には、ITベンチャー立ち上げ、ニューヨークナスダックIPO、携帯電話や放送機器事業等、海外赴任も経験しながらさまざまな職務を担当し、世界中を駆け巡った。当時の経験をもとに、文化や言葉の壁を越えた潜在意識とビジネスの関連性について独学で法則を積み上げる。ビジネスと心理学を融合した独特なスキルは、IT業界において、相手の“こころ”を大切にする手法として定評がある。潜在意識を使った、個人・企業・国際社会で使える実践心理技術は、ノブトレ(ノブ・トレーナ)というブログで多くの読者を獲得している。(http://ameblo.jp/nobu-trainer/)著書に『怒らないで聞いてください』(マイナビ新書)、共著に『グロービスMBAアカウンティング』(ダイヤモンド社)などがある。

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