「14時頃に眠くなる人」が知らない睡魔の正体 昼寝や朝風呂、朝ランもやりすぎは禁物だ

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「眠くなったらコーヒー」は定番の眠気対策です。

「カフェインが眠気に効く」ことは広く認識されていて、事実飲むと基礎代謝が上がり、覚醒モードに体が切り替わる働きがあります。

さらに、「睡眠時は体温が下がる・覚醒時は体温が上がる」ことを踏まえると、アイスコーヒーよりもホットコーヒーのほうが飲むと体温が多少上がり、覚醒度も上がると考えられます。

確かにカフェインには覚醒作用を強める働きがあり、事実世界でもっとも消費されている「覚醒物質」です。

しかし、コーヒー以外にもカフェインがたくさん含まれている食べ物・飲み物があります。

「カフェインといえばコーヒー」というイメージが強いかと思うのですが、カカオ豆からつくられるチョコレートやココアはもちろんのこと、緑茶や紅茶、抹茶にも含まれていて、特に抹茶の含有量は高いことが確認されています。機会があればぜひ試してみてください。

「ガムをかむと目が覚める」メカニズム

また、「よくかむ」ことも覚醒効果を高めてくれるひとつの方法です。

私のラボで、マウスを用いた「かむことと体内リズムや睡眠」についての実験をおこなったことがあります。

マウスには通常固形のペレットを餌として与えるのですが、ペレットをミキサーで砕いて粉末で与えたマウスの睡眠・行動パターンはどうなるのか、通常のペレットを与えたマウスと比較しました。

すると、固形食の「よくかんで食べる」マウスには睡眠や行動パターンに昼夜のメリハリがあったのですが、粉末状で与えた「かまずに食べる」マウスには昼夜のメリハリがなくなっていたのです。活動期の睡眠量が通常のマウスより多くなり、覚醒すべき時間に活発に活動しなくなったという結果が得られました。

この実験から、脳には「かむと活性化する」性質があることがわかります。ミントやカフェイン入りの覚醒作用のあるガムをかめば、「覚醒成分の刺激」と「かむ刺激」の2つが同時に手に入るので、うまく活用したいところです。

また、会議中眠くなったりしたときは、ぜひ「発言する」ことを心掛けてみてください。会話も覚醒の強いスイッチであり、「ミーティングでは質問する。細かなことでも発言する。疑問はその場で解消する」、聞き逃したときは「すみません、聞き逃したかもしれないのですが……」などと言葉を出すことにも意識を向けていただければ、と思います。

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