「精神科医の禅僧」が教える、心を休める方法 知ると役に立つ「4つのR」
私は、神奈川県横浜市にある臨済宗建長寺派の禅宗寺院の一人息子として生を受けましたが、医学部を卒業後、精神科医として診療に従事し、30歳になってからようやく鎌倉の大本山建長寺専門道場(建長僧堂)へ入門しました。3年半の修行生活を経て、現在は横浜市の寺院で住職を務めています。と同時に、都内や横浜市内のクリニックで精神科医としても診療に従事しています。
いま注目を集めている心理療法である「マインドフルネス」は仏教をルーツとしています。私は禅の修行を経験したことで、それが己の心にいかなる作用をもたらしたのかを、体感できました。
そして、精神科医として学んできた「人間の心における医学的解釈」と自らの中で和合を得たことで、これからの時代を生きるすべての人に、禅とマインドフルネスが限りなき勇気と力を与えるものであることを確信したのです。
「精神科医の禅僧」である変わり者の私から、皆さんの日々の健やかなる心づくりに役立つ「ワザ」を、少しでもお伝えできればと思います。
日本人は休息が足りない
「日本人は世界で最も勤勉である」。この定説について、どのように思われるでしょうか。日本人として誇りに思いますか? それとも恥ずべきことと感じますか? そのとらえ方は世代や考え方によっても異なると思いますが、少なくとも「休息を取る」のが大切であるということは誰でも認識しているところでしょう。
それでは、何をもって「休息」と言えるのでしょうか? 実はこの点に関する理解の誤りが、多くの方の疲労の問題に影を落としているのです。
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