「正直言って、日本株マーケットの今とこれからを、現状からどう判断すべきか、わからなくなってきました」
7月21日に投開票が行われた、参議院選挙の直後のことだ。私が率いる研究所(HPはこちら)とアライアンスの関係にある、市場データ分析の「猛者」とのやり取りの中で、そんな「嘆き」ともいうべきメールが飛び込んできた。その理由を私が尋ねると、「猛者」は、こんな風に返事を返してきてくれた。
夏マーケットの「通常パターン」があてはまらない?
「夏の日本株マーケットには、大きくいって2つのパターンがあります。7月20日前後に崩れ始め、そのまま崩れていってしまうパターン。この場合は秋に盛り返すことが前提になっています。そしてもうひとつが7月20日前後においてはぐずついた感じが続き、8月からはむしろ高騰となるというパターン。ただこの場合、8月末には外資勢の手仕舞いから始まり、崩落となるのが通例です」
参議院選挙の直前および直後の状況を見るかぎり、今回はここでいう2番目のパターンが当初はあてはまっていた。そうであれば、もはや答えは簡単ではないかと私が問いかけると、「猛者」はこう答えてきた。
「いえ、それがそうではないのです。まず顕著なのが、本来であればリスク分析上の観点でいうと“勝負”がつくべき日が、選挙後しばらくしてから株価が下落に転じたことで、どんどん後の時期にずれ込んできているということ。つまり“決戦の日”は8月になってしまったというわけなのです。
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