世界を震撼させる「10月ショック」に注意せよ 「見せかけの株価上昇」のあとに、来るものとは?

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そして現在=2013年。わが国の政府債務の対GDP比は「200%」を優に超え、悲劇的な状況になっている。「いざ有事」となっても、国内でファイナンスは大いに困難なのである。一方、仮にここでいう「10月ショック」が世界で発生するならば、国際社会のほうがむしろわが国の力を頼ることになるはずだ。するとそこで事の良しあしは別として、わが国の富、すなわち国富が国外へと流出していくことになる。「国際協調」「グローバルガバナンス」「人道支援」といった名目で、だ。

だからこそ、仮にこれを巨視的な観点から食い止め、むしろそうしたグローバルマクロの流れを逆向きへ(「国外から国内へ」)と向けたいというのであれば、生じるべきことはただひとつしかないのである。世界が束でわが国に襲い掛かってくる「10月ショック」以上の巨大なリスクの炸裂、しかも「人知を超えた世界におけるリスクの炸裂」が生じることである。当然、それは巨大なコストを伴うものであり、かつ必ずや「人命」という尊い犠牲までをも生んでしまうものである。――「大地震」という単語が、PCの画面を見つめる私の脳裏に浮かんだ。

「原田さん、少し考え過ぎましたね。酷暑のせいでしょう。まさに真夏の夜の夢。今日のところはブレイクとしませんか」

しばし呆然としていると、市場データ分析の「猛者」がメールで呼びかけてきた。はっとわれに返った私はつくづく思った。「真夏の夜の夢は、あくまでも“夢”であってほしい」と。

しかしそれでも日本株マーケットで暑い「8月の陣」は始まる。「すぐそこの秋に控える瓦落」をにらみつつ、程なくして急激に反転する中で。

 

原田 武夫 原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)代表取締役

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はらだ たけお / Takeo Harada

原田武夫(はらだ・たけお)株式会社原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)代表取締役(CEO)。東京大学法学部在学中に外交官試験に合格、外務公務員Ⅰ種職員として入省。12年間奉職し、アジア大洋州局北東アジア課課長補佐(北朝鮮班長)を最後に自主退職。情報リテラシ―教育を多方面に向けて展開。自ら調査・分析レポートを執筆すると共に、国内大手企業などに対するグローバル人財研修事業を全国で展開。学生を対象に次世代人材の育成を目的とする「グローバル人財プレップ・スクール」を無償で開講。近著に『「日本バブル」の正体~なぜ世界のマネーは日本に向かうのか』(東洋経済新報社)、『インテリジェンスのプロが書く日本経済復活のシナリオ ――「金融立国」という選択肢』(中経出版)。9月に『それでも「日本バブル」は終わらない』(徳間書店)が刊行。12月6日に『ジャパン・ラッシュ――『デフレ縮小化』の中で日本が世界の中心となる』(小社刊)が刊行。 原田氏の話を直接お聞きになりたい方はこちらへ→2014年 年頭記念講演会、東京:1月18日、大阪1月26日

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