2016年夏、1本8万8000円の価格で発売されて話題を呼んだ日本酒「夢雀」。仕掛け人は今年36歳、日本酒の世界とはまったく無縁だった山口出身の女性起業家だ。いま、世界でも注目を集め始めている夢雀は、どのようにして生まれたのか。
その生い立ちは、女性起業家の歩んできた道と密接にリンクしている。
1本60万円の日本酒誕生
ドバイに建つ世界一高いビル、ブルジュ・ハリファに入るアルマーニホテル。ファッションデザイナーのジョルジオ・アルマーニ氏がインテリアからアメニティまで手掛けたドバイ屈指のラグジュアリーホテルとして、その名を耳にしたことがある人も多いだろう。
このホテル内の高級日本料理店でいま、1本2万ディルハム、日本円にしてなんと60万円の価格がついている日本酒がある。
純米大吟醸「夢雀(むじゃく)」。昨年、日本酒史上最高の1本8万8000円で発売が開始され、話題を呼んだ山口の酒だ。
夢雀は香港のマンダリンオリエンタルホテルでも1本20万円を超える価格で提供されており、実際に売れている。
いま、日本酒業界は海外市場進出に力を入れているが、夢雀は異色の存在だ。
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