甲子園で「応援に回る」球児が五輪で輝く未来 野球部から「タレント発掘」身体能力に期待大

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ターゲット設定とは、言い換えれば競技と人材をいかに適切にしぼりこむか、ということだ。先ほども述べたように、東京都の場合、ボート、ボクシング、レスリング、ウエイトリフティング、自転車、カヌー、アーチェリーの7競技が対象だ。これは、下に示す3つの観点から戦略的に選ばれている。

●競技人口が比較的少ない

●高校から始めてもトップを目指せる

●競技団体の協力が得られる

東京都の取り組みは、中学校1~2年生がそれまで学校の部活動等で行っている競技から、競技人口が少なく、かつ当人の適性が高いであろう競技と引き合わせ、新たな競技への転向を図るプログラムである。

競技人口が膨大なメジャー競技は、一般的にはタレント発掘には適さない。そもそも競争が激しく、仮にトップレベルになれる素材だとしても、そこにたどり着くまでにかなりの時間がかかるからだ。メジャー競技の場合、もし発掘するとしてもかなり低年齢層をターゲットにすることになる。どちらかといえば低年齢からのエリート教育に近いイメージだ。

しかし、競技人口が少ない競技の場合、身体能力に優れていて競技への適性が高ければ、始める年齢が比較的高い場合でも、ヘレン・グローバー選手のように、かなりの短期間でトップレベルに達する例がある。

もちろん、上に挙げた3つの条件は1つの戦略の例である。たとえば、目標がオリンピックでの「メダル獲得」なのか、それとも「出場」なのかや、習熟するまでの最低限の年数がどの程度なのかなどによって、対象とする競技や年齢も変わってくる。

東京都のタレント発掘の場合、このような戦略がしっかりしていたために、これまでに多くの成果を出すことができたのだと考えている(下表参照)。

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