日本企業の大問題は「上司が褒めないこと」だ 8割の会社員が褒められたいと渇望している

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そもそも、人は「ネガティビティバイアス」といい、ポジティブな情報よりネガティブな情報に影響を受けやすいことがわかっている。

だから、上司は部下のネガ情報にばかり目が行き、「ダメだし」をするし、部下はポジティブなフィードバックよりネガティブなフィードバックばかりが気になってしまう。そのネガティブ志向を180度転換するポジティブコミュニケーションが今、日本の職場には最も必要なのだ。

「褒めた気」になっている上司の言葉

日本の職場の場合、以下の3つの言葉で「褒めた気」になっている上司も多いのではないだろうか。

① 飲み会の席で「最近、頑張ってるじゃないか」

ランチや飲み会も行かない社員も増えている。飲み会で酔った勢いでしか褒め言葉をかけられないようでは不十分だ。

② 帰りがけに「お疲れ様」

「がんばってるね」という語感を込めているかもしれないが、空気のように無色透明の儀礼的な言葉であり、なんの重みもない。

③「君なら大丈夫。まあ、よろしく頼むよ」

そもそも励ましになっていない。おざなり感がありあり。

「よろしく」「お疲れ様」「頑張って」。こうした英訳不能な「あいまいで便利な日本語」だけで、人を動かし、鼓舞し、説得することはできない。「褒め力」を強化し、コミュニケーションをポジティブ転換していく。これがもっと働きやすく、働きがいのある職場に変えていく早道ではないだろうか。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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