今回の連載は、第1回、第2回に続いて、日本のエリート大学に通う学生たちが、どんな家庭教育を受けてきたかについて考えます。
<グローバルエリートからのコメント>
一人っ子が親不孝者に育つリスクをヘッジ
兄弟が多いことのデメリットとして、兄弟げんかが多くて親が苦労することがあげられる。しかし我が家も幼少期から姉弟げんかが絶えなかったのだが、今となってはまれに見るほど仲がいい姉弟になった。
これには見本がある。私の母の姉兄は7人もいるのに、みな仲が良い。その理由は、不満や喧嘩の種が宿っても、争うことでその母親(私の外祖母)を悲しませるくらいなら、お互いに我慢しようという暗黙の了解が習性となり、その積み重ねが結果として、仲の良い姉弟につながったというのである。
姉弟といえど、言いたいことを何でもかんでもその場で言ってはいけないという見本。ならばと私は、姉弟げんかの円満な落とし所や親孝行を、背中で見せるよう努力してきた。この立派な家庭文化が根付くのに比例して、わが家の姉弟関係も好転していき、今に至っている。
子供が幼い時、たくさんの兄弟姉妹の中で苦労することは、子供の社会性を幼少期から養う助けになる。また将来子供が助け合うことによる人生のリスクヘッジにもなるし、たとえば一人っ子が親不孝者に育ってしまうリスクへのヘッジとしても、可能な限り、複数のお子様を持たれることをお勧めしたい。
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