ゆとり世代は、転職ブームに乗らない?

「3年で辞める若者」は復活するか

仮に転職に興味が湧いたとしても、

「JR東日本のポテンシャル採用に応募した人に伺いたいことがあります!」

などと、ネット上の掲示板や質問サイトなどで情報収集を重ねて検討。それでも、そう簡単には動き出しません。学生時代に就職活動で苦労していますので、極度に失敗を恐れる傾向があります。周囲の動きを観察して、転職に成功した仲間が1人でも出てくれば、

「転職を決意した理由を教えて! それから、転職した職場での待遇も聞きたい」

と根掘り葉掘り聞いたりします。かなり保守的なのは間違いありませんが、将来に対する不安を「今の職場より」解消できそうな確度が高いと思えば、さすがに動きます。やはりコンサバな若者が動き出す要因となるのは、

・転職に成功した同世代のケース

です。少し前までは、若手社員が会社を辞めたい衝動に駆られても、青い芝生と思える転職の成功例に遭遇することはまれでした。ところが、実際に転職して昇給した、やりたい仕事が任せられた…と実例が増え始めています。転職サイトには第二新卒専用、あるいはポテンシャル転職などと命名されたコーナーが設置されて、そこには成功した転職事例がいくつも紹介されています。実際に見てみると、

《24歳でサービス業から証券会社に転職。 年収は1.5倍に増加》

《25歳で憧れのマーケティング業界にキャリアチェンジ》

現在の仕事に不満を抱えている若手社員にとっては「羨ましい」と感じられる成功例ばかり。もちろん、すべての人が転職に成功するわけではありませんが、慎重でありたいと考えながらも「今でしょ転職」と背中を押される若手社員が増える環境が整いつつあるのではないでしょうか。

さて、アベノミクス効果で求人倍率が上がり、魅力的なポテンシャル採用の求人が増えて、転職に成功した“仲間”が出てくると、「船に乗り遅れるな」とばかりに、職場から優秀な若手社員が出て行ってしまう(転職する)可能性が出てきます。職場に優秀な若手社員がいるのであれば、人材流出しないようにフォローを心掛け、職場環境の改善も抜かりなくしておくべきでしょう。

 


 

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