「帽子」の真実を一体どれだけ知っていますか 思わず人に話したくなる蘊蓄100章

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今回は「帽子」の蘊蓄100章です(写真:stuartjenner / PIXTA)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「帽子」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
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1. 帽子は防寒・日除け・頭部の保護など実用目的から身分・階級の象徴、戦闘防具、礼儀としての帽子やファッションアイテムとしての帽子へと時代に応じて変化してきた

2. 帽子の歴史は紀元前4000年の古代エジプトに遡り、王が冠を、市民は頭巾を被っていた痕跡が残っている

3. 古代ギリシャでは「ぺタソス」と呼ばれる日除け帽が誕生し、これが現在の帽子のルーツとされている

4. 17世紀~18世紀のヨーロッパでは貴族の男性たちの間でかつらが大流行。重く凝った作りのフルボトムのかつらが主流となり、白髪のものが最もお洒落とされた

5. 17世紀後半には黒いフェルトや革製のつば広の帽子「ビコルヌ」や「トリコルヌ」が流行

6. ビコルヌは「ナポレオンハット」「山形帽」とも呼ばれフランス海軍などの上級士官の正装用帽子として今も残る

7. 日本では弥生時代の埴輪に帽子風の装飾が見られ、帽子の前身といえるものがすでに存在していたと推察される

8. 「古事記」「日本書紀」にも「冠」「笠」などの語が見られる

9. 平安時代以降は和装での礼服着装で成人男性が身につけた烏帽子や、頭巾などがある

10. 日本に初めて西洋の帽子が上陸したのは安土桃山時代。フランシスコ・ザビエルなどの宣教師の渡来による

帽子が急速に普及

11. 南蛮への関心が高かった織田信長は「京都御馬揃え」に西洋帽子を着用し参加したといわれる

モノ・マガジン11月2日号(10月16日発売)。特集は『憧れの英国モノ』などです。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

12. 近代日本では明治4年の散髪脱刀令(断髪令)により髷を結う男性が激減、帽子が急速に普及した

13. 日本で帽子が本格的に国産されるようになったのは明治23年の東京帽子株式会社創立以降

14. 明治末期から昭和初期まで洋装・和装問わずカンカン帽を被るスタイルが流行。帽子着用率は非常に高かった

15. 大正末期~昭和初期には「モボモガ」時代が到来、「モボ」の御用達アイテムとして山高帽が人気となった

16. 帽子のパーツで、頭部を覆う山の部分は「クラウン」

17. クラウンのなかでも頭頂部は「天」、側面部は「腰」

18. クラウンの裾から周囲に突き出た日除けとなる部分は「ブリム」「つば」「ひさし」とも呼ばれる

19. 「ブリム」の語源は中世高地ドイツ語の「境界線(brem)」

20. 帽子の「つば」は刀の鍔(つば)に由来する

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