「江戸川乱歩」の真実をどれだけ知ってますか この蘊蓄は思わず人に話したくなる

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今回はあの推理小説作家を掘り下げます(写真:Graphs / PIXTA)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「江戸川乱歩」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
この連載の一覧はこちら

01. 江戸川乱歩は大正~昭和初期に活躍し、日本の推理小説の礎を築いた作家。怪奇幻想文学史においても重要な存在

02. 明智小五郎・怪人二十面相の生みの親としても有名。探偵小説(推理小説)を象徴する存在

03. 乱歩作品は大きく本格探偵小説、変格探偵小説(犯罪小説・怪奇幻想小説)、通俗長編、少年ものに分類できる

04. 江戸川乱歩は1894年(明治27年)10月21日、三重県名張町(現在の名張市)で誕生

05. 江戸川乱歩の本名は平井太郎

06. 平井家は武士の家柄で、乱歩の祖父の代までは津藩藤堂家の藩士であった

07. 筆名は、当初は「江戸川藍峯」だった。2001年に発見された『二銭銅貨』の草稿にはこの名が記されている

08. 戦争中、「小松龍之介」の名で子供向けの科学読物を書いた時期もある

09. いわずと知れた筆名の由来は米国の作家エドガー・アラン・ポーの名をもじったもの

乱歩が初めて接した探偵小説

10. 幼少時に母親に読み聞かされた新聞連載『秘中の秘』(菊池幽芳)が、乱歩にとって最初のミステリー体験となる

モノ・マガジン10月16日号(10月1日発売)。特集は『高くても売れる傑作モノ』などです。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

11. 中1の夏休みには熱海旅行中に貸本屋で借りた黒岩涙香の『幽霊塔』を耽読。乱歩の原点ともいえる作品となる

12. 11歳の頃から少年雑誌を手作りし始め、14歳にして活字を手に入れ手押し印刷器で雑誌づくりに励んだという

13. 旧制中学卒業後は早稲田大学予科から政治経済学部に入学した

14. 大学在学中にエドガー・アラン・ポー、コナン・ドイル、モーリス・ルブランなどの海外探偵小説と出会う

15. 大学時代は図書館に通いつめ、海外の探偵小説を原書で読み、暗号の研究等にも勤しみ、「奇譚」と題した手製のミステリー覚書を作成した

16. 卒業論文は「競争進化論」

17. はじめて探偵小説を書いたのは大学卒業前年。この短編『火縄銃』は20年ほど後に発表された

18. 大学卒業後の夢はアメリカに渡り探偵小説家になることだったが、資金不足で叶わず、大阪の貿易会社に就職

19. その後、タイプライターの行商、三重の鳥羽造船所など職業を転々とする

20. ほかに乱歩が就いたことのある職業は、封筒貼りの内職、市立図書館の貸出係、英語の家庭教師、雑誌編集、支那そば屋、新聞記者、ポマード瓶の意匠宣伝など

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