「やる気の出ない人」に教えたい食事の知識 あなたは糖質を摂りすぎていませんか

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(3)野菜・果物はほどほどに

野菜=健康的のイメージは1回捨てましょう。そのイメージとは裏腹に、野菜にも糖質は含まれています。特に甘みのある根菜類には糖質がたっぷり、にんじん、ごぼう、れんこん、たまねぎ、カボチャ。考えてみると、これらの根菜が煮ると甘くなるのは、糖質がふんだんに入っているからです。同じく果物も、りんご、バナナにはそれぞれ多くの糖質が含まれています。果物に含まれている糖は「果糖」ですから中性脂肪になりやすいのです。

もやし、アボガド、ハーブ、ほうれん草、小松菜、水菜などは推奨できますが、ビタミンやミネラルの摂取は、肉や魚から摂取したほうが効率的です。ビタミンAはウナギ、銀ダラから、ビタミンB12は牛レバーや牡蠣、ハマグリなどに含まれています。

(4)卵、豆腐は安心して食べよう

卵はビタミンC以外の栄養素のほとんどを含む完全栄養食品です。良質のタンパク質の宝庫で、必須アミノ酸もすべてそろっています。それでいて、糖質は1個あたり0.2gしかありませんから、1日に3~4個食べても問題ありません。

卵と聞けばコレステロールを気にする方もいますが、血液中のコレステロールは肝臓で合成されるものが多く、食べ物からの影響はわずかです。最近ではコレステロール値が高いほうが健康には望ましいという研究結果もあるので、安心して卵を食べましょう。

豆腐も卵と同じく、良質なタンパク源です。水抜きの後、細かくしてからフライパンで煎って「ソイライス」にすることもできますから、主食の代わりに使える使い勝手の良い食品です。しかし、同じ大豆由来の食品でも豆乳やおからはでんぷんが65%含まれ、糖質を多く摂取してしまいます。

ブラックコーヒーも注意

(5)「コーヒーはブラックならOK」は誤解

飲料は、水、白湯、紅茶を中心に。甘いジュースは知ってのとおりどれも糖質が多く含まれています。缶コーヒーや炭酸飲料はもはや周知の事実ですが、砂糖なし、ミルクなしのブラックコーヒーも注意です。植物の種や葉をすりつぶして作る飲み物は、でんぷんがむき出しの状態で抽出されるので糖質が含まれています。お茶ならすりつぶさず葉っぱのままから抽出される緑茶か紅茶、ウーロン茶など発酵が進んだものにしてください。

炭酸飲料はソーダ水ならよいのですが、炭酸そのものは胃を荒らし、消化力を低下させます。コンディションによっては白湯に変えることをおすすめします。「炭酸は体によい」と昨今話題になっていますが、体調を無視して飲み続けると消化力を落とし、肉や魚を食べることが苦しくなってしまいます。

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酒は糖質のない、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒を選びます。もはや説明はいらないでしょうが、日本酒やワインなどには多くの糖質が含まれています。甘みの強いカクテルやサワーは当然NG。ビールは糖質ゼロを推奨しますが、できるだけ麦芽とホップだけを使ったビールが望ましいでしょう。コメやコーンスターチを原材料にしたビールは糖質だけでなく、遺伝子組み換え食品を使っているケースがあることにも留意しておくといいでしょう。

とはいえ、糖をすべて敵のように見なしてしまうと、食生活に楽しさもなくなってしまいます。完全にシャットダウンするのも現実的に難しいでしょうから、このような知識を持ちつつも、適度な量だけ楽しみストレスにならない程度にやっていくことをお勧めします。完璧主義になりすぎることは逆にストレスをため込みますので、注意が必要です。

西脇 俊二 精神科医/ハタイクリニック院長

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にしわき しゅんじ / Syunji Nishiwaki

精神科医。弘前大学医学部卒業。国立国際医療センター勤務、国立秩父学園医務課医長などを経てハタイクリニック院長に就任。テレビドラマの医事監修者としても活躍。『なぜ一流の人はストレスが溜まらないのか』『人生は0.2秒で変わる 精神医学的に正しい絶対的な力の使い方』『断糖のすすめ 高血圧、糖尿病が99%治る新・食習慣』など15冊以上もの著書がある。

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