「やる気の出ない人」に教えたい食事の知識 あなたは糖質を摂りすぎていませんか

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過去、昭和の時代では、家事は機械化されておらず手作業、仕事と言えば「歩く」などいつも全身を使う労働が多く、人間の体はエネルギーをたくさん必要としました。ところが現代は、電車、バス、自動車、の交通の発達で歩く量の減少、そしてパソコンに向かう作業や話すことが中心。「コメ」や「麺類」、「パン」などの炭水化物という「主食」の必要性は下がっているのです。「日本人にはコメ」という信仰も今の時代では思い込みに過ぎません。

3大栄養素と言われてきた炭水化物、タンパク質、脂質も、それぞれの役割を見ると、アミノ酸に分解され体のあらゆる部分を作るタンパク質、体を形成する60兆個の細胞の、細胞膜の主成分となる脂質も欠かせません。

しかし、糖質は体内でブドウ糖に分解され、エネルギーになるだけです。ただ、それだけなのです。車に例えればガソリンです。車に乗って移動する必要がないのに、現代人の私たちはガソリンを補給し過ぎなうえに、仕事のパフォーマンスを低下させ、メンタルにも大きな影響を及ぼしかねない厄介者なのです。

優秀なビジネスマンの中には「糖質制限」「減糖」を意識して実践している人も少なくありません。まずは「減糖」を意識することが、糖が及ぼすスパイラルから脱却し、仕事で最高のパフォーマンスを発揮するための最短距離です。多くの一流と呼ばれるビジネスマンに共通する食習慣を紹介しましょう。意外にも、多くの方が正しいと思い込んでいたものは、実は誤りかもしれません。

最高のパフォーマンスを手に入れる「減糖」習慣

(1)主食という概念にとらわれない

ごはん、パン、うどん、そば、ラーメン、そうめん、パスタ、ビーフン、春雨、小麦粉を徹底的にカットする。世界を見ても、主食という概念があるのは日本人ぐらいです。欧米では前菜、メインの区別があるだけでパンやライスは添え物です。

「肉にしようか、魚にしようか、煮て食べるか、焼いて食べるか」。メインを起点に満足を得られる献立の選択をしてください。とはいえ、いきなり3食すべて主食抜きは心のブレーキを強めて逆戻りしてしまうので、まずは夜だけでも主食を抜いてみることから始めるといいでしょう。

(2)動物性タンパク質を中心に

摂取したいのは肉や魚などに含まれる必須アミノ酸、赤身肉を中心に摂取しましょう。牛肉、豚肉ならロースよりももも肉、ヒレ肉、鶏肉ならササミや胸肉です。高級な肉を選ぶ必要はまったくありません。豚肉からはビタミンB1、鶏肉からはビタミンB6、牛肉からは亜鉛、霜降り肉は「糖」が含まれるのでNG。ハムやソーセージは製造過程でブドウ糖、果糖が加わるので避けましょう。

魚介類では、サバ、イワシ、サンマなどにはエイコサペンタエン酸(以降、EPA)やドコサへキサエン酸(以下、DHA)が含まれています。細胞膜や赤血球の材料になり、血液をサラサラにし、脳の機能を高めます。貝類、甲殻類はコレステロールを減らし血圧や血糖値を下げるタウリンが含まれています。ただし、加工食品は避けてください。かまぼこ、ちくわ、はんぺんなどの練り製品にはでんぷんや砂糖などが含まれています。

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