「痩せない人」が誤解している糖質制限の本質 良い脂質を摂るならカロリーは気にならない

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飲食店での「ライス残し」が社会問題になるほど注目が集まっています(写真:groovy / PIXTA)
ご飯やパン、麺類など炭水化物や砂糖が多く含まれる食べ物の量を減らすことで、そこに含まれる糖質の摂取を控える「糖質制限ダイエット」がブームとなっています。5月下旬に週刊SPA!が「飲食店での“ライス残し”に従業員から怒りと困惑の声が上がっている」というニュースを報じ、ネットでも話題になったことが記憶に新しい人も少なくないでしょう。
一方で、糖質制限については言葉が独り歩きして正しい理解がされていない側面もあります。『世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』の著者(監修は医学博士の白澤卓二氏)であり、アメリカで最先端の健康科学を研究しているアイザック・ジョーンズ博士は、「糖質制限は減量だけではなく、脳機能やメンタル、集中力の向上などにも効果があり、それも糖質を減らすだけではだめで、代わりに脂質をしっかり摂る必要がある」と指摘します。

「発達障害」の少年が脳機能を取り戻せた理由

私はこれまで機能性医学のエキスパートとして5万人を超えるクライアントに健康指導を行い、さまざまなパフォーマンスを大きく改善に導いてきました。その中にはハリウッドスターやサウジアラビア王族をはじめとする世界のトップエグゼクティブたちもいます。

もともとこの道を志した原点は、自らの実体験にあります。中高生のころ、脳がうまく機能せず、集中力が続かないために授業や学習にまったくついていけず、病院で「ADHD(発達障害の一種)」の診断を受け、特別クラスに入れられたのです。

その後も一向に改善しない様子を見かねた両親が、あるとき著名な自然療法医のもとへ私を連れていってくれました。そこで受けたアドバイスが「まず、食事を変えなさい」というものでした。

「砂糖(糖質)を控えること。そして、“良いアブラ”(脂質)を積極的に摂ること」――。自然療法医が示したこの2つのルールに沿った食事を実践したところ、わずか数週間で変化が起こりました。それまでずっと脳に“もや”がかかっているように感じていたのがすっきりと晴れ、授業中の集中力を取り戻しただけでなく、成績でも「オールA」をとるなど、周囲が驚くほどの優等生に変貌したのです。

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