それでは年次有給休暇の骨子について理解を深めていきましょう。労働基準法では「雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない」と規定しています。
新入社員に対しては6カ月経過するまでは有給休暇は与えなくても法的には問題ないことになります。つまり、この期間に病欠などで休むと欠勤扱いになってしまう訳です。
入社と同時に有休を付与する企業も
ただ、労働基準法は最低限の基準を定めたものなので、入社と同時に有給休暇を与えることも問題ありません。したがって入社すぐから何日かの有給休暇を付与する企業も決して少なくありません。休暇は労働契約に際して明示しなければならない労働条件の1つですので、自分の志望企業がいつから有給休暇を付与できるのか、チェックしておきましょう。
さて6カ月経過後、晴れて10日有給休暇を取得する日を「6カ月経過日」と呼びます。その「6カ月経過日」から起算して1年を経過すると有給休暇が1日加算されて11日に、更に1年経過すると1日加算されて12日になります。
その後は2日ずつ加算されて6年経過で20日となり、以降は20日のまま続きます。これも最低限の基準ですから、これより多い日数を定めている会社もあります。
付与された有給休暇が1年で消化できない場合はどうなるのでしょうか?有給休暇の権利は付与から2年で時効になるため、次年度にのみ繰り越すことができます。2年後には消滅してしまうので注意が必要です。
最高裁昭和48年3月2日第二小法廷判決(白石営林署事件)では、労働者の有給休暇請求に対して、使用者が承認せず欠勤扱いとし、欠勤分を賃金から控除することができるかどうかが争われました。
最高裁は判決で有給休暇の権利は法律上当然に労働者に生ずる権利であって、労働者による請求や、これに対する使用者の承認の概念を入れる余地はないとしています。また、有給休暇をどのように利用するかは労働者の自由であるという自由利用の原則も判示しました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら